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    ゲーム開発の案件で担当する範囲|制作の段階ごとに変わる仕事の違いを解説

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「ゲーム開発案件の担当範囲」を示す図です。試作から仕上げへ、担当する仕事の変化。試作の段階/量を作る段階/仕上げの段階を並べています。強調しているのは試作の段階です。

    📘 この記事でわかること

    • 案件が試作・量産・仕上げのどの段階にあるかで担当が変わることと、その段階を読み取るための具体的な手がかり
    • 試して確かめる仕組みが薄く実際に動かして確認する場面が多い現場の実情と、契約の形から段階を読み取る視点
    • 声をかけられた案件を受ける前に段階・基準・道具・契約の単位を確かめる順番と、よくある疑問への回答

    ゲーム開発の案件は、参画してみるまで担当する範囲がはっきりしないことが少なくありません。同じ「ゲーム開発エンジニア」という案件名でも、試作の段階と仕上げの段階では、求められる仕事の中身がまったく違います。担当が変わる境目には、開発の進め方や道具立てに手がかりが残っています。手がかりを知らないまま参画すると、想定していた作業と実際の作業がずれ、稼働の組み立てに戸惑う場面が出てきます。この記事では、その手がかりの読み方と、受ける前に確かめておきたい順番を整理します。

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    1. ゲーム開発の案件は段階で担当が変わる

    ゲーム開発の案件情報を見ていると、「ゲーム開発エンジニア」「クライアントエンジニア」といった大きな括りの案件名が並びます。ですが実際に参画してみると、任される作業は案件ごとにまったく違うと感じる場面が多いはずです。違いを生んでいるのは、扱う技術の種類そのものよりも、制作のどの段階に呼ばれているかという点です。

    同じ案件名でも中身が変わる理由

    制作は試作・量産・仕上げという段階を順番に進みます。開発手法はいまもウォーターフォールが主流です6。段階ごとの区切りがはっきりしているぶん、途中から加わる案件では、どの段階の作業を任されているかが、日々の仕事の中身をそのまま決めることになります。

    試作の段階では、まだ形が定まっていない要素を探る作業が中心になります。量を作る段階に移ると、決まった形を数多く仕上げていく作業が増えます。仕上げの段階に入ると、動きや反応を細かく詰める作業が主になります。同じ職種名の案件でも、この3つのどこに立つかによって、一日の仕事の進み方が大きく変わります。

    図1:制作の段階ごとに変わる担当
    1 2 3 試作の段階 形を探す仕事です 量を作る段階 同じ形を作る仕事です 仕上げの段階 動きを詰める仕事です

    図の作成:Remogu編集部。制作の段階と担当の変化を整理したもので、統計データではありません

    何を優先するかも段階によって変わる

    利用する側の企業は、システムの品質を最も優先する事項として捉えています5。品質という言葉が指す中身も、段階によって移り変わります。試作の段階なら「狙った動きが実現できているか」、仕上げの段階なら「意図しない挙動が残っていないか」というように、確認する対象そのものが変化していきます。

    案件を受ける前に段階を読み違えると、想定していた作業と実際の作業が食い違ってしまいます。次の章からは、段階を読み取るための具体的な手がかりを、順番に見ていきます。

    受ける側にとって大切なのは、担当範囲を正しくつかんでから稼働を始めることです。範囲の見立てがずれたまま参画すると、後になって想定外の作業が積み重なり、進め方の調整に時間を取られやすくなります。

    案件名や職種名だけでは、担当する段階まで読み取れないことがほとんどです。声をかけられた案件がどの段階に近いのかを早い段階で尋ねておく姿勢が、担当範囲の認識をそろえる最初の一歩になります。

    2. 試して確かめる仕組みが薄い前提

    制作の現場では、試して確かめるための仕組みがどれくらい整っているかも、段階を読み取る手がかりになります。仕組みが薄い現場ほど、実際に手を動かして確認する作業の比重が大きくなる傾向があります。

    シミュレーション技術を取り入れている割合

    シミュレーション技術の導入は、作る側の導入率が約2割にとどまります2。動きや挙動を事前に確かめる仕組みを持つ現場は、全体から見るとまだ限られているということです。仕組みを持たない現場では、実際に動かして目で確かめる作業が、担当する範囲に自然と含まれてきます。

    この2割という数字は、作る側の状況を示したものです2。利用する側でどれくらい仕組みを持っているかは案件ごとに異なります。担当する範囲を確かめるときは、まずこの前提を踏まえておくと見立てがしやすくなります。

    試して確かめる仕組みが薄い現場では、担当する範囲の中に、道具に頼らず自分の判断で確認する作業が組み込まれやすくなります。参画する前にこの点を意識しておくと、稼働の中身をイメージしやすくなります。

    試して確かめる仕組みの状況を比べる

    導入の割合だけでなく、モデリングやシミュレーションそのものに対する重視度も低い傾向にあります3。優先して整える対象として扱われていないぶん、確認の工程は仕組みに頼るよりも、実際に手を動かす形へ置き換わりやすくなります。次の表は、この2つの状況を並べたものです。試して確かめる仕組みがどのくらい薄いのかを、具体的な項目で整理しています。

    観点状況
    シミュレーション技術の導入(作る側)導入している企業は約2割です2
    モデリングやシミュレーションの重視度重視度は低い傾向にあります3
    図2:試して確かめる仕組みを導入している企業の割合
    試して確かめる仕組みを導入している企業の割合 シミュレーション技術の導入(作る側) 約2割 導入していない・検討していない センサーなどの機器の導入(利用する側・検討中を含む) 約2割 導入していない

    出典:IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」(2025年4月)をもとに作成

    仕組みが薄いという前提を踏まえると、案件情報の文面だけでなく、確認や検証にどれだけの時間が割かれているかという話にも、担当範囲を読み取るヒントが隠れています。声をかけられた際に、検証の進め方について具体的に尋ねてみることも、担当範囲を把握する手段の一つです。

    3. 実際に動かして見ることに頼る現場

    試して確かめる仕組みが薄い分、現場では実際に動かして見る作業に頼る場面が増えます。ここでは、その傾向を裏づける2つの状況を確認します。

    機器を使った確認はまだ限られている

    センサーなどの機器の導入は、利用する側で検討中を含めても約2割にとどまります1。検討している段階の現場を含めてこの水準なので、機器を使って自動で確認する仕組みが整っている現場は、まだ限られていると見てよさそうです。

    機器による確認が薄い現場では、人が実際に触って動きを確かめる作業が、担当範囲の中に多く残ります。参画する前に、この作業がどれくらいの比重を占めるかを尋ねておくと、稼働のイメージがつかみやすくなります。

    この状況は案件によって差があります。声をかけられた案件がどちらに近いのかを確かめておくと、担当する作業の重さをあらかじめ見積もりやすくなります。

    決まった手順で開発を進める仕組みも限られている

    DevOpsやモデルベース開発についても、作る側を除くと導入している企業は少ない状況です4。決まった手順に沿って開発を進める仕組みが薄いぶん、進め方の判断が現場ごとの裁量に委ねられやすくなります。次の表は、機器の導入状況と開発の進め方の状況を並べたものです。実際に動かして見ることに頼る場面がどこに表れているかを整理しています。

    観点状況
    センサーなどの機器の導入(利用する側・検討中含む)約2割にとどまっています1
    DevOpsやモデルベース開発の導入(作る側を除く)導入している企業は少ない状況です4
    図3:仕組みがある場合とない場合の直し方
    仕組みが薄い場合 実際に動かして 確認します 仕組みを取り入れて いる場合 想定した条件で 先に確かめます

    出典:IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」をもとに作成

    この2つの状況を踏まえると、案件を受ける段階で「どこまでを自分の目と手で確認するのか」を確かめておくことが、担当範囲を正しくつかむ近道になります。仕組みに頼れない部分が多いほど、確認にかかる時間そのものも担当範囲の一部として見積もっておく必要があります。

    4. 品質が最優先という前提

    利用する側の企業は、システムの品質を最も優先する事項として捉えています5。この前提は、仕上げの段階に近づくほど担当範囲に強く影響してきます。

    優先順位が品質に置かれる場面

    試作の段階では、形が定まっていない要素を探る作業が中心になるため、多少の粗さが許容される場面もあります。仕上げの段階に近づくと、品質を最優先に置く姿勢が前面に出て、細かな挙動の確認や調整に多くの時間が割かれるようになります。

    受ける側にとっては、案件がどちらの段階に近いかによって、求められる仕事の丁寧さの水準が変わるということです。仕上げに近い案件ほど、細部を詰める作業に時間を割く前提で、稼働の進め方を組み立てておく必要があります。

    試作の段階と仕上げの段階を行き来する案件もあります。その場合は、どちらの優先順位が強く働いているのかを、段階ごとに確かめておく姿勢が欠かせません。

    手法が変わらないことが担当範囲に与える影響

    開発手法はいまもウォーターフォールが主流です6。段階が順番に進む前提が変わらないぶん、後の段階で見つかった問題を前の段階に戻って直す機会は限られます。仕上げの段階を担当する場合は、前の段階で決まった仕様を前提に、その中でどこまで品質を高められるかを問われる立場になります。

    品質という言葉の中身は段階によって変わりますが、根底にあるのは「利用する側が最も重く見る評価軸」だという点です。担当範囲を確かめるときは、この評価軸がどこに置かれているかも合わせて尋ねておきたいところです。この仕組みを理解しておくと、仕上げの段階の案件で細かく確認される背景も見えやすくなります。

    5. 外の道具を使う部分

    制作の一部では、外部のサービスや製品を組み合わせて進める場面もあります。ここでは、その活用状況と、活用にともなう課題を確認します。

    外部のサービスや製品を活用する割合

    外部のサービスや製品は、一部での利用を含めて6割強の企業が活用しています9。すべてを内製で賄うのではなく、外の道具を部分的に組み合わせて進める現場が多いということです。担当する範囲を確かめるときは、どの部分が内製でどの部分が外部の道具に頼っているのかも合わせて尋ねておきたい項目です。

    外部の道具を使う部分を担当する場合、その道具の仕様や制約を理解したうえで、内製の部分とかみ合わせる視点が求められます。単に道具を使えることよりも、組み合わせ方を説明できることのほうが重視される場面です。

    外部の道具を選ぶ判断そのものは利用する側の企業が担うことが多い一方で、実際に組み合わせて動かす作業は、受ける側の担当範囲に含まれる場面が増えています。

    活用にともなう不安

    一方で、外部サービスにおいてもメンテナンスや運用に対する不安を抱える企業は多い状況です10。導入して終わりではなく、その後の維持や運用まで見据えた説明が求められる場面が出てくるということです。次の表は、活用の割合と不安の状況を並べたものです。外の道具を使う部分にどんな課題が残っているかを整理しています。

    観点状況
    外部のサービスや製品の活用(一部での利用を含む)6割強の企業が活用しています9
    外部サービスの維持や運用への不安不安を抱える企業は多い状況です10

    外部の道具を使う部分を担当するときは、導入時の作業だけでなく、その後の維持や運用まで含めて自分がどこまで関わるのかを確かめておくと、担当範囲の認識がずれにくくなります。

    6. 契約の形から段階を読む

    案件情報には制作の段階が明記されていないことがほとんどです。そこで手がかりになるのが、契約の結び方です。

    取引ごとの手間が多いことの意味

    システム開発の契約では、取引ごとに手間や工数がかかる点を課題に挙げる企業が多く見られます7。1つの契約単位が小さく区切られている案件では、段階の切り替わりに合わせて契約自体も細かく分かれている可能性があります。逆に、複数の段階をまとめて一つの契約に収めている案件もあり、その場合は担当範囲が広めに設定されていることも考えられます。

    契約の単位が細かい案件は、特定の段階に絞って担当を任される案件であることが多いといえます。逆に長い期間をまとめて契約する案件では、複数の段階をまたいで関わることが想定されている場合があります。

    契約の単位を確かめることは、担当範囲だけでなく稼働の見通しを立てるうえでも役立ちます。声をかけられた時点で、契約の期間や区切り方を具体的に尋ねておくとよさそうです。

    技術情報の集め方から見える現場の姿勢

    技術情報の収集は、体系的な仕組みを持たず、個人に任されている企業が多く見られます8。この状況は、案件に参画したあとの学び方にも関わってきます。決まった研修や手順書が用意されているとは限らず、担当する段階に必要な知識を自分で集めて補う場面が出てきます。個人に任される部分が大きい現場では、分からないことをそのままにせず、早めにクライアントへ確認する動き方が、担当範囲を見誤らないための支えになります。

    契約の形と技術情報の集め方、この2つを合わせて見ると、段階だけでなく現場の進め方の傾向まで読み取れることがあります。次の章では、これらの手がかりを受ける前にどう確かめるかを整理します。

    7. 受ける前に確かめる順番

    ここまで見てきた手がかりを、受ける前に確かめる順番として整理します。段階・基準・道具・契約の単位という4つを、この順番で尋ねると担当範囲の見立てがしやすくなります。

    最初に確かめたいこと

    最初に確かめたいのは、案件がどの段階に位置しているかです。試作・量産・仕上げのどこに近いかによって、担当する作業の中心が変わります。声をかけられた時点で、担当する工程の名称だけでなく、その工程が制作全体のどのあたりに位置するかを尋ねておくと、認識のずれを防げます。段階が複数にまたがる案件であれば、どの段階の比重が大きいのかも合わせて確認しておきたいところです。

    次に確かめたいこと

    段階の次に確かめたいのは、求められる仕上がりの基準です。利用する側の企業は品質を最も優先する事項として捉えています5。仕上げに近い案件ほど、どこまで細かく詰めるかという基準を具体的に尋ねておくと、後になって想定と実際の作業量がずれる事態を避けやすくなります。

    続けて、使う道具や手法、契約の単位も確かめておきたい項目です。技術情報の収集は個人に任されている企業が多く見られるため8、必要な知識をどこまで自分で補う前提なのかも、事前に確認しておくと稼働のイメージがつかみやすくなります。

    図4:受ける前に確かめる順番
    1 2 3 4 案件の段階を 確かめる 仕上がりの 基準を確かめる 使う道具や 手法を確かめる 契約の単位と 進め方を確かめる

    図の作成:Remogu編集部。確認する順番の目安を整理したもので、統計データではありません

    場所を選ばずに、自分の経験を活かせる案件と出会いたいと考えるなら、担当範囲を確かめる作業は欠かせません。Remoguが扱う案件の90%以上がフルリモート可能です。まずは自分の経験に近い段階の案件から探してみましょう。

    ゲーム開発の案件で、担当する範囲は最初にどうやって確認すればいいですか

    声をかけられた時点で、担当する工程の名称だけでなく、その工程が試作・量産・仕上げのどこに近いかを尋ねる方法が近道です。前の章で見た契約の単位や、求められる仕上がりの基準も合わせて確認すると、担当範囲の見立てがしやすくなります。書面で残っている案件情報だけに頼らず、口頭でのやり取りの中で具体的に確かめておくことが大切です。

    試作の段階と仕上げの段階では、必要になるスキルは同じですか

    求められる技術そのものは共通していても、重視される観点は変わります。試作の段階では形を探す発想力が生きる場面が多く、仕上げの段階では細部の挙動を詰める粘り強さが生きる場面が増えます。利用する側の企業が品質を最も優先する事項として捉えている5ことを踏まえると、仕上げに近い案件ほど、細部への意識が担当範囲の中心になっていきます。

    案件情報に担当範囲が詳しく書かれていない場合はどうすればいいですか

    案件情報の文面だけで担当範囲を判断しようとせず、契約の単位や進め方を尋ねる方法が有効です。取引ごとに手間や工数がかかる点を課題に挙げる企業が多く見られる7ため、契約が細かく分かれている案件ほど、特定の段階に絞った担当である可能性を意識しておくとよさそうです。曖昧なまま参画するよりも、稼働を始める前に一つずつ言葉にして確認しておくほうが、後の食い違いを防げます。

    経験がまだ少ない分野の段階を任されることはありますか

    外部のサービスや製品を組み合わせて進める案件では、一部での利用を含めて6割強の企業がこうした道具を活用しています9。使い慣れていない道具に触れる場面は起こり得ますが、そのときは維持や運用まで含めてどこまで担当するのかを、参画前に確かめておくと安心して稼働を始められます。分からない部分を早めに言葉にして共有する姿勢は、経験の量にかかわらず信頼につながります。

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    Remoguは、株式会社LASSICが運営するITエンジニア・デザイナー専門のリモートワーク案件紹介サービスです。フルリモート・ハイブリッドの案件から、スキルに合うものを探せます。

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    ※公開中の案件数は時期によって変わります。記事中の案件の傾向は執筆時点のものです。

    出典・参考情報

    *1 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」現場側の関心(2025年4月・2026年8月確認)
    *2 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」限られた導入(2025年4月・2026年8月確認)
    *3 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」重視度の低さ(2025年4月・2026年8月確認)
    *4 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」確認の自動化(2025年4月・2026年8月確認)
    *5 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」評価の軸(2025年4月・2026年8月確認)
    *6 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」工程の前提(2025年4月・2026年8月確認)
    *7 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」契約の負担(2025年4月・2026年8月確認)
    *8 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」知識の持ち方(2025年4月・2026年8月確認)
    *9 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」利用の広さ(2025年4月・2026年8月確認)
    *10 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」不安の所在(2025年4月・2026年8月確認)