国民年金の前納と割引の仕組み|フリーランスエンジニアの2年前納・早割と社会保険料控除を解説
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

📘 この記事でわかること
- 前納の種類(2年前納・1年前納・6カ月前納・早割)と、令和8年度の割引額が納め方によってどう変わるか
- 2年前納を選ぶときに必要な手続きと、口座振替・クレジットカード・現金で申し込みの流れがどう違うか
- 前納した保険料を確定申告でどの年に控除するかと、申し込みの前に確かめる3つのこと
毎月、届く納付書で国民年金保険料を納めていました。まとめて前払いすると割引があると聞き、気になって調べ始めましたが、どの納め方でいくら変わるのか、確定申告ではどう扱うのかがすぐには分かりませんでした。割引額は、前納の期間と納め方で変わります。
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1. 国民年金保険料は、まとめて前払い(前納)できます
毎月の納付書とは別に、まとめて前払いする方法があります
国民年金保険料は、一定期間の保険料をまとめて前払い(前納)できます。まとめて前払いすると、割引が適用されます1。
前納の種類は4つ、基準になるのは令和8年度17,920円です
前納には、2年前納・1年前納・6カ月前納・当月末振替(早割)の4つの種類があります2。表1に整理します。
| 前納の種類 | まとめる期間 |
|---|---|
| 2年前納 | 2年度分をまとめて前払い |
| 1年前納 | 1年度分をまとめて前払い |
| 6カ月前納 | 6か月分をまとめて前払い |
| 当月末振替(早割) | 当月分を当月末に振替 |
令和8年度の国民年金保険料は、毎月納付で1回あたり17,920円です3。
2. 令和8年度の割引額は、納め方で違います
納付書払い・クレジットカード払いの割引額
納付書払いとクレジットカード払いには、同じ割引額が適用されます。2年前納では16,010円、1年前納では3,820円、6カ月前納では870円が、毎月納付した場合と比べた令和8年度の割引額です4。
口座振替の割引額
口座振替を選ぶと、割引額はさらに大きくなります。2年前納では17,370円、1年前納では4,510円、6カ月前納では1,220円、当月末振替(早割)では60円が、毎月納付した場合と比べた令和8年度の割引額です5。
令和8年度の2年前納の割引額を、図1に並べます。
出典:日本年金機構「国民年金保険料の前納」をもとに作成
次は、この割引額が何と比べた差なのかです。
3. 2年前納の割引額は、2年分を毎月納付した額と比べた差です
毎月納付した場合の2年間の合計額が基準になります
2年前納の割引額は、2年分の保険料を毎月納付した場合の合計額と比べた差です。令和8年度の保険料17,920円に12か月分をかけた金額と、令和9年度の保険料18,290円に12か月分をかけた金額を合わせると、434,520円になります6。
日本年金機構の案内では、2年前納は2年間で16,000円程度割引されるとしています10。
次は、当月末振替(早割)です。
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4. 早割は、口座振替を当月末にする納め方です
最初の振替だけ、2カ月分になります
早割は、当月分の保険料を当月末に口座振替で納める前納の方法です。申し込んだあとの最初の振替では、前月分と当月分の2カ月分が引き落とされます7。
前月分には割引がなく、当月分だけに令和8年度の60円の割引が適用されます7。その後の振替は、当月分の1カ月分です7。
早割の振替の流れを、図2に整理します。
図の作成:Remogu編集部。日本年金機構「国民年金保険料の前納」をもとに、早割の振替の流れを整理したもので、統計データではありません
次は、2年前納の手続きです。
5. 2年前納は、手続きが必要です
口座振替とクレジットカードは、一度申し込めば自動的に続きます
2年前納で保険料を納めるためには、手続きが必要です11。口座振替で2年前納を選ぶと、一度申し込めば、辞退の申出をしない限り、次回以降も自動的に2年分の保険料が口座振替されます12。
クレジットカードで2年前納を選んだときも同じで、一度申し込めば、辞退の申出をしない限り、次回以降も自動的に2年分の保険料が立替納付されます13。
現金は、毎年2月から申し込みます
現金で2年前納を選ぶときは、毎年2月1日から申出書を受け付け、3月末までに年金事務所へ提出します。申し出たあとは、4月以降に納付書が送られます。この申し出は、口座振替やクレジットカードと違って、2年ごとに毎回必要です14。
4月になってからでも申し出はできますが、支払期限は4月末までです。4月末が土曜・日曜・祝日にあたるときは、翌営業日が期限になります17。
3つの納め方の手続きを、表2に整理します。
| 納め方 | 申し込みの頻度 | 申し込みの内容 |
|---|---|---|
| 口座振替 | 一度の申し込みで自動的に継続 | 辞退の申出がない限り、次回以降も自動的に口座振替 |
| クレジットカード | 一度の申し込みで自動的に継続 | 辞退の申出がない限り、次回以降も自動的に立替納付 |
| 現金 | 2年ごとに毎回申し込みが必要 | 2月1日から申出書を受け付け、3月末までに年金事務所へ提出 |
次は、口座振替とクレジットカードの前納の申し込み方です。
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6. 口座振替とクレジットカードの前納は、いつでも申し込めます
口座振替とクレジットカード
口座振替で2年前納・1年前納・6カ月前納を選ぶとき、申し込みの時期に決まりはなく、いつでも手続きができますが、最初に振り替える期間は申し込みの時期によって変わります18。
たとえば、直近の4月分から2年前納を始めたいときは、「2年前納(4月開始)」を選び、2月末必着で申出書を日本年金機構に提出します19。
一方、クレジットカードでの前納も申し込みの時期はいつでもよく、最初の立替納付の対象期間が変わる点や、4月開始の2年前納を選ぶ手続きも、口座振替と同じです22。
申し込みの方法は、口座振替とクレジットカードで違います。口座振替はオンラインなら、マイナポータルを経由して「ねんきんネット」で手続きを終えれば提出は完了し、書面をあらためて出す必要はありません。書面で申し込むときは、近くの年金事務所(街角の年金相談センターでは手続きできません)か、振替口座のある金融機関の窓口に提出します20。
クレジットカードの申出書も、近くの年金事務所へ出します。街角の年金相談センターでは手続きできず、窓口のほか郵送でも受け付けています23。
こうした手続きのあと、振替や立替納付が始まるのは、手続きをした月の翌月以降です。口座振替は「国民年金保険料口座振替開始(変更)通知書」で連絡があり21、クレジットカードは「国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)通知書」で連絡があります23。
口座振替・クレジットカードの申し込みの流れを、図3に整理します。
図の作成:Remogu編集部。日本年金機構「口座振替でのお支払い」「クレジットカードでのお支払い」をもとに、申し込みの流れを整理したもので、統計データではありません
納付書なら、任意の月分からまとめて前納できます
納付書を使うときは、任意の月分から、その年度の年度末か翌年度末までの保険料をまとめて前納することもできます8。
ただし、前納には前納用の納付書が必要です。手元にないときは、年金事務所に問い合わせます9。
次は、前納した保険料を確定申告でどう扱うかです。
7. 前納した保険料は、支払った年に控除するか、各年に分けて控除します
1年以内でも2年前納でも、選べる控除の年は同じです
前納した期間が1年以内であれば、その保険料は本年分の社会保険料控除の対象にでき、各年分の保険料に相当する額を各年に控除する方法も選べます15。
2年前納を使ったときも同じ考え方で、前納した全額を支払った年分の社会保険料控除の対象にでき、各年分の保険料に相当する額を各年に控除する方法を選べます16。
申し込みの前に確かめる3つがあります
前納を申し込む前に確かめることは3つです。前納の種類と納め方、申し込みの期限、確定申告で控除する年です。表3に整理します。
| 確かめること | 内容 |
|---|---|
| 前納の種類と納め方 | 2年前納・1年前納・6カ月前納・早割から、口座振替・納付書・クレジットカードで選ぶ |
| 申し込みの期限 | 口座振替・クレジットカードはいつでも(4月開始の2年前納は2月末必着)。現金の2年前納は2月1日から申出書を受け付け、3月末までに提出 |
| 確定申告で控除する年 | 支払った年にまとめて控除するか、各年に分けて控除するかを選ぶ |
確かめる順番を、図4に整理します。
図の作成:Remogu編集部。日本年金機構「国民年金保険料の前納」「国民年金保険料の『2年前納』制度」、国税庁「社会保険料控除」をもとに、確かめる順番を整理したもので、統計データではありません
前納の種類は、2年前納・1年前納・6カ月前納・早割の4つです2。令和8年度の割引額は、口座振替の2年前納で17,370円5、納付書払い・クレジットカード払いの2年前納で16,010円4です。2年前納で前納した全額は、支払った年分の社会保険料控除の対象にでき、各年に分けて控除する方法も選べます16。
割引額は、前納の期間と納め方で変わります。納め方を選んだら、申し込みの期限と、控除する年を確かめます。
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出典・参考情報
*1 日本年金機構「国民年金保険料の前納」前納とは(2026年9月4日・2026年9月確認)
*2 日本年金機構「国民年金保険料の前納」前納の種類(2026年9月4日・2026年9月確認)
*3 日本年金機構「国民年金保険料の前納」令和8年度の納付額(2026年9月4日・2026年9月確認)
*4 日本年金機構「国民年金保険料の前納」割引額(令和8年度)(2026年9月4日・2026年9月確認)
*5 日本年金機構「国民年金保険料の前納」割引額(令和8年度)(2026年9月4日・2026年9月確認)
*6 日本年金機構「国民年金保険料の前納」2年前納の割引額の比べ方(2026年9月4日・2026年9月確認)
*7 日本年金機構「国民年金保険料の前納」早割の振替(2026年9月4日・2026年9月確認)
*8 日本年金機構「国民年金保険料の前納」納付書での前納(2026年9月4日・2026年9月確認)
*9 日本年金機構「国民年金保険料の前納」前納用の納付書(2026年9月4日・2026年9月確認)
*10 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」2年前納(2026年1月23日・2026年9月確認)
*11 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」2年前納の手続き(2026年1月23日・2026年9月確認)
*12 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」2年前納の手続き(口座振替)(2026年1月23日・2026年9月確認)
*13 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」2年前納の手続き(クレジットカード)(2026年1月23日・2026年9月確認)
*14 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」現金による2年前納(2026年1月23日・2026年9月確認)
*15 国税庁「社会保険料控除」Q2 翌年分の保険料を支払った場合(2026年4月1日・2026年9月確認)
*16 国税庁「社会保険料控除」Q3 2年分を前納した場合(2026年4月1日・2026年9月確認)
*17 日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」現金による2年前納の注意(2026年1月23日・2026年9月確認)
*18 日本年金機構「口座振替でのお支払い」口座振替:提出時期(2026年9月4日・2026年9月確認)
*19 日本年金機構「口座振替でのお支払い」口座振替:ご注意ください(2026年9月4日・2026年9月確認)
*20 日本年金機構「口座振替でのお支払い」口座振替:提出先(2026年9月4日・2026年9月確認)
*21 日本年金機構「口座振替でのお支払い」口座振替:振替開始月(2026年9月4日・2026年9月確認)
*22 日本年金機構「クレジットカードでのお支払い」クレジットカード:提出時期(2026年9月4日・2026年9月確認)
*23 日本年金機構「クレジットカードでのお支払い」クレジットカード:提出先・立替納付開始月(2026年9月4日・2026年9月確認)