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    付加年金は2年で元が取れる?フリーランスエンジニアの受け取る額と国民年金基金との違い

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「付加年金は2年で元が取れる」を示す図です。納めた付加保険料/1年受け取る/2年受け取るを並べています。強調しているのは2年受け取るです。元が取れると添えています。

    📘 この記事でわかること

    • 月400円を上乗せして納める付加保険料のしくみと、受け取る年金額が「200円×納めた月数」で増える計算のしかた
    • 付加保険料を納められる人と納められない人の違いと、国民年金基金・iDeCoと一緒に使えるかどうか
    • 申し出た月の分からしか納められない申込みの決まりと、納付期限・やめるときに確かめること

    独立してから、国民年金の保険料は自分で納めてきました。老後の年金を少しでも増やせないかと調べるうち、定額の保険料に月400円を上乗せして納める仕組みがあることを知りました。国民年金基金への加入も候補にあり、どちらを選ぶか迷っていたところです。この上乗せには、申し込んだ月の分からしか納められないという決まりがあります。

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    1. 付加年金は、月400円の上乗せで老齢基礎年金を増やす仕組みです

    対象になるのは、国民年金第1号被保険者と任意加入被保険者です

    付加年金は、老後の年金を増やす選択肢の一つです。国民年金第1号被保険者や任意加入被保険者が、定額の保険料に上乗せして月400円の付加保険料を納めると、将来の老齢基礎年金の額を増やせます1。

    付加保険料は、申し出て初めて納め始めるものです8。何もしなければ、保険料は定額分のままです。

    ここで気になるのは、実際にいくら納め、いくら受け取れて、どう申し込むのかという3つの点です。順番に確かめていく前に、まずは全体の要点を確認します。

    付加年金の要点は、納める額・受け取る額・申し込みの3つです

    付加保険料は、1カ月当たり400円です6。国民年金の定額保険料に、この400円を上乗せして納めます。金額は一律で、案件の報酬額によって変わるものではありません。納める額と将来受け取る額、申し込みの方法をあわせて、次の表にまとめました。

    項目内容
    納める額月400円6
    受け取る額(年額)200円×納付した月数11
    申し込み申出書8

    月400円という金額は一定ですが、将来受け取る額は納めた月数によって変わります11。

    受け取る額の具体的な計算や、申し込みの手順は、このあと順番に確かめていきます。

    2. 受け取る額は「200円×納めた月数」で、2年以上受け取ると納めた額を上回ります

    受け取る年金額は、納めた月数で決まります

    付加年金額(年額)は、200円×付加保険料を納付した月数で計算します11。月400円の付加保険料6を納めた月数が、そのままこの計算に使われます。

    ここで気になるのは、いつから納めた額に届くのかという点です。2年以上受け取ると、納付した付加保険料以上の年金を受け取れます11。次の図は、納めた額と受け取る額の関係を示したものです。

    図1:納めた額と受け取る額の関係
    図1:納めた額と受け取る額の関係 月400円を納めた月数分 1年で受け取る額 2年で受け取る額(累計)

    図の作成:Remogu編集部。付加保険料と付加年金額の関係を整理したもので、統計データではありません

    資料の例では、40年間の納付で年額96,000円が上乗せされます

    資料の例では、40年間(480月)にわたって付加保険料を納めると、200円×480月で年額96,000円が老齢基礎年金に上乗せされます12。

    実際に受け取る額は、納めた月数によって変わります11。96,000円という数字は、資料が示す一つの例です。月数が増えるほど、上乗せされる年額も広がっていきます。

    受け取る額の見通しが立つと、今度は、この仕組みを使えるのは誰かが気になってきます。次に確かめるのは、納められる人と納められない人の違いです。

    3. 納められるのは第1号被保険者で、免除中は納められません

    納められる人は、国民年金第1号被保険者と任意加入被保険者です

    ここでまず確かめるのは、納められる人の範囲です。付加保険料を納められるのは、国民年金第1号被保険者と、65歳未満の任意加入被保険者です3。案件を受けている個人事業主のエンジニアで、国民年金の第1号被保険者にあたるなら、この範囲に入ります。

    この範囲に入る人は、定額の保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納められます1。まずは、自分が第1号被保険者か任意加入被保険者かを確かめます3。

    納められない人は、保険料の免除を受けている人と国民年金基金の加入員です

    一方で、納められない人もいます。国民年金保険料の納付を免除されている人は、法定免除・全額免除・一部免除・納付猶予・学生納付特例のいずれであっても、付加保険料を納められません4。

    ただし、産前産後免除を受けているときは、付加保険料を納められます4。次の図に、納められる人と納められない人の分かれ目をまとめました。

    図2:納められる人と納められない人
    図2:納められる人と納められない人 納められる人 国民年金第1号被保険者 65歳未満の任意加入被保険者 上乗せを申し出られます 納められない人 法定免除・全額免除・一部免除 納付猶予・学生納付特例 国民年金基金の加入員 ただし、産前産後免除の場合は納められます

    図の作成:Remogu編集部。付加保険料を納められる人と納められない人の条件を整理したもので、統計データではありません

    法定免除・全額免除・一部免除・納付猶予・学生納付特例を受けている間は、上乗せの申し出はできません4。免除の種類によって扱いが分かれる点に気をつけます。

    次は、国民年金基金やiDeCoに入っているときです。

    4. 国民年金基金とは同時に入れず、iDeCoとは同時に入れます

    国民年金基金に加入していると、付加保険料は納められません

    国民年金基金の加入員である人は、付加保険料を納められません4。前の章で見た保険料の免除を受けている人と同じく、申し出ができない側に入ります。

    iDeCoとは同時に加入できますが、限度額を確かめておきます

    一方、iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、付加保険料と同時に加入できます5。国民年金基金とは違い、こちらは組み合わせが認められている制度です。

    ただし、iDeCoには拠出限度額があり、拠出額によっては付加保険料と併用できない場合があります5。同時に加入するときの拠出限度額は、iDeCoに加入するときに手続きをした金融機関等(運営管理機関)に確かめます5。国民年金基金とiDeCo、それぞれの関係を次の表に整理しました。

    制度付加保険料との関係
    国民年金基金同時に加入できません4
    iDeCo(個人型確定拠出年金)同時に加入できます。拠出限度額に注意します5

    表からも分かるとおり、付加保険料と国民年金基金は、どちらか一方を選ぶ関係です4。一方、付加保険料とiDeCoは、条件を確かめながら組み合わせて使える関係にあります5。

    次は、申し出をしてから納め始めるまでの手順です。

    5. 申し込みは、申し出た月の分から始まります

    手続きは、市区町村や年金事務所への申出書で行います

    付加保険料の納付を申し出るときの手続き名は、付加保険料納付申出です。手続きには、国民年金被保険者関係届書(申出書)を使います8。提出先は、市(区)役所・町村役場のほか、近くの年金事務所でも受け付けます8。

    申出書は窓口に出すほか、電子申請もできます8。郵送で出すこともできます9。次に気になるのは、いつの分から納め始めるのかです。

    納付は申し出た月の分からで、さかのぼれません

    付加保険料の納付は、申し出をした日の属する月分から始まります9。郵送で提出したときは、提出先が申出書を受け付けた日の属する月分からです9。

    資料には、令和8年4月中に申し出た例が示されています。このときは令和8年4月分から納められますが、3月分以前にさかのぼっては納められません9。次の図に、申し込みから納付までの流れをまとめました。

    図3:申し込みの流れ
    図3:申し込みの流れ 申出書を出す 国民年金被保険者 関係届書で手続き 市区町村・年金事務所 → 申し出た月から 申し出た日の 属する月分から 納め始めます → さかのぼり不可 申し出る前の 月分は納められません

    図の作成:Remogu編集部。付加保険料の申し込みから納付開始までの流れを整理したもので、統計データではありません

    申し出た月より前の月分は納められないので、手続きをした月が、そのまま納付の起点になります9。

    次に確かめるのは、納付の期限です。

    6. 納付期限は翌月末日で、期限から2年間は納められます

    納付期限は、納付対象月の翌月末日です

    付加保険料の納付期限は、納付対象月の翌月末日です7。末日が土曜日・日曜日・祝日や年末年始にあたるときは、翌月最初の金融機関等の営業日が期限になります7。

    期限を過ぎても、2年間は納められます

    納付期限を過ぎてしまっても、期限から2年間は付加保険料を納められます7。申し出た月より前にはさかのぼれない一方で、いったん納付の対象になった月分は、期限から2年間、納める機会が残ります7。

    前納する場合は、前納する期間に応じて割引を受けられます6。

    次に見ていくのは、付加保険料をやめるときの手続きと、申し出る前に確かめる3つです。

    7. やめるときと、申し出る前に確かめる3つ

    やめる申し出をした月の前月から、納める人でなくなります

    付加保険料をやめたいときも、始めるときと同じ国民年金被保険者関係届書(申出書)で手続きします10。提出する届書の様式は同じでも、効力が生まれる月の数え方はちがいます。

    納め始めるときは申出月からですが2、やめるときは、申し出をした月の前月から、付加保険料を納める人でなくなります10。始める月とやめる月とでは、起点がひとつずれます。

    申し出る前に、次の3つを確かめます

    第1号被保険者にあたるかどうかは、ここまでで確かめました3。そのうえで、申し出る前に、もう3つ確かめておく点があります。

    確かめる先は、国民年金基金への加入の有無4、保険料の免除の有無4、そして申し出る月です9。3つの内容を、表にまとめます。

    確かめる点内容
    国民年金基金への加入の有無加入員は、付加保険料を納められません4。
    保険料の免除の有無法定免除・全額免除・一部免除・納付猶予・学生納付特例は対象外です。産前産後免除は納められます4。
    申し出る月申し出をした日の属する月分からで、さかのぼれません9。

    この3つを確かめる順番を、図でも示します。3つとも、申出書を出す前に見る点です。

    図4:申し出る前に確かめる3つの順番
    申し出る前に確かめる3つ 申し出る前に、この順番で確かめます 1 国民年金基金に 入っていないか 2 保険料の免除を 受けていないか 3 いつ申し出るか さかのぼれない

    図の作成:Remogu編集部。日本年金機構「付加保険料の納付」の内容をもとに、確かめる項目を整理したもので、統計データではありません

    付加年金の額(年額)は、200円×付加保険料を納めた月数で、2年以上受け取ると、納めた付加保険料以上の年金を受け取れます11。この額は、納めた月数で決まります。

    付加保険料は、申し出た月の分からしか納められません9。国民年金基金に加入していないかを確かめてから4、市(区)役所・町村役場か年金事務所に申し出ます8。

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    出典・参考情報

    *1 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *2 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *3 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *4 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *5 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *6 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *7 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *8 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *9 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *10 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *11 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)
    *12 日本年金機構「付加保険料の納付」(2026年・2026年9月確認)