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    国民年金の「任意加入」は60歳から|フリーランスエンジニアが年金を満額に近づける条件と手続き

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「国民年金の任意加入」を示す図です。納付月数/任意加入/年金額を並べています。強調しているのは任意加入です。60歳からと添えています。

    📘 この記事でわかること

    • 60歳になるまでに老齢基礎年金の受給資格や40年の納付済期間を満たしていないときに任意加入を考える場面と、加入できる4つの条件
    • 60歳の誕生日の前日から手続きができ申し出た月から加入となることと、保険料を口座振替で納める原則
    • 任意加入している間は免除や納付猶予の申請ができないことと、申し込みの前に確かめる窓口や持ちもの

    60歳を迎える日が近づき、国民年金の保険料を納めた月数を確かめました。案件を受ける立場になってから保険料を納めていない時期があり、このままでは40年に届かないと気づきました。放っておいてよいのか、迷いました。任意加入は、申し出た月からの加入です。

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    1. 任意加入は、60歳以降に国民年金へ入って年金額を増やす制度です

    60歳以降でも、申し出て加入できます

    国民年金には、60歳を過ぎてから加入できる仕組みがあります。

    この仕組みが任意加入です。60歳になるまでに老齢基礎年金の受給資格を満たしていないときや、40年の納付済期間がなく満額を受け取れないときがあります。そうしたときに、年金額の増額を希望する人が60歳以降でも加入できます1。

    まず、任意加入を考える場面を見ます。

    任意加入を考える場面は大きく2つあります

    任意加入を考える場面は、大きく2つに分かれます。60歳になるまでに受給資格を満たしていない場合と、40年の納付済期間に届かず満額を受け取れない場合です。

    場面状況
    受給資格を満たしていない60歳になるまでの期間で、老齢基礎年金を受け取るための資格期間が整っていません
    40年の納付済期間がない納付済みの月数が480月に届かず、老齢基礎年金を満額で受け取れません

    どちらの場面でも、年金額の増額を希望するなら、60歳以降に任意加入できます1。

    老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上ある場合に、65歳から受け取れます9。受給資格期間は、法律の改正により平成29年8月1日から10年に短縮されています10。

    20歳から60歳になるまでの40年間の保険料をすべて納めると、満額の老齢基礎年金を受け取れます12。任意加入は、この40年に届かない分に関わる制度です。

    ここまでで、任意加入を考える場面を確かめました。次に、実際に加入できる条件を見ていきます。

    2. 加入できるのは、4つの条件をすべて満たす人です

    年齢と納付月数が入り口になります

    加入できるかどうかは、条件を1つ満たすかどうかよりも、4つすべてがそろっているかどうかで決まります3。どれか1つを満たすだけでは、対象にはなりません。

    住所と年齢の条件は、日本国内に住所があり、60歳から65歳未満であることです。一部の在留資格で滞在する人は、この条件から外れます3。

    納付月数の条件は、20歳から60歳になるまでの納付月数です。480月、つまり40年に届いていない人が対象になります3。

    図1:任意加入できる4つの条件
    1 日本国内に住所があり 60歳から65歳未満 2 老齢基礎年金の繰上げ 支給を受けていない 3 20歳から60歳に なるまでの納付月数が 480月未満 4 厚生年金保険・共済 組合等に加入して いない 4つの条件をすべて満たす人が対象です

    出典:日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日)をもとに作成

    繰上げ受給や他の年金制度への加入は対象外です

    残る2つの条件は、老齢基礎年金の繰上げ支給と、厚生年金保険・共済組合等への加入です。

    1つは、老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていないことです。繰上げ支給をすでに受け取っている人は、この条件には当たりません3。

    もう1つは、厚生年金保険や共済組合等に加入していないことです。これらの制度にすでに加入している人は、この条件には当たりません3。

    ここまでの4つを満たしている人が、任意加入の対象になります。次に、年齢の条件がもう少し広がる場合を見ていきます。

    3. 受給資格期間を満たしていない人は、70歳未満まで入れます

    65歳から70歳未満でも、対象になる人がいます

    ここまでの4つの条件は、60歳から65歳未満の人が対象でした。任意加入の対象は、この範囲だけにとどまりません。

    年金の受給資格期間を満たしていない65歳から70歳未満の人も、任意加入できます4。65歳後に受給資格期間の10年を満たした人は、満たしたときから老齢基礎年金を受け取れます11。

    外国に居住する日本人で20歳から65歳未満の人も、任意加入の対象です4。

    ここまでで、加入できる人の範囲を確かめました。次に、加入がいつから始まるかを見ていきます。

    4. 加入は申し出た月からで、さかのぼれません

    60歳の誕生日の前日から、手続きができます

    冒頭で触れた「申し出た月からの加入」を、ここで確かめます。

    任意加入の手続きができるのは、60歳の誕生日の前日からです2。

    手続きを済ませても、加入が始まるのは申し出た月からです。遡って加入することはできません2。

    図2:手続きと加入の時期
    1 60歳の誕生日の前日から手続きができます ↓ 2 申し出た月から加入します ↓ 3 遡って加入することはできません

    出典:日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日)をもとに作成

    申し出た月より前には、さかのぼれません

    申し出た月より前にさかのぼる加入はできないので、手続きの時期が加入の始まりを決めます2。

    次に、保険料の納め方を見ていきます。

    5. 保険料は、口座振替で納めるのが原則です

    国内に住む人は、口座振替が原則です

    任意加入の保険料は、口座振替で納めるのが原則です5。

    外国に居住する日本人は、その例外です

    口座振替が原則になるのは、日本国内に住む人です。外国に居住する日本人は、この原則には当たりません5。

    住んでいる場所保険料の納め方
    日本国内口座振替が原則です
    外国に居住する日本人口座振替が原則の例外です

    住んでいる場所によって、納め方の原則が分かれます5。

    ここまでで、加入の条件と保険料の納め方を確かめました。次に、任意加入している間にできない申請を見ていきます。

    6. 任意加入している間は、免除や納付猶予を申請できません

    免除・納付猶予・学生納付特例の申請が対象から外れます

    国民年金に任意加入している間は、一部の手続きが対象から外れます。

    免除・納付猶予・学生納付特例の申請は、任意加入している人にはできません7。

    図3:任意加入の間にできないこと
    任意加入している間は、次の申請ができません 1 2 3 免除の申請 納付猶予の申請 学生納付特例の 申請

    出典:日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日)をもとに作成

    この3つの申請ができない点は、任意加入を選ぶ前に確かめます。

    次に、申し込みの前に確かめる3つを見ていきます。

    7. 申し込みの前に、3つを確かめます

    申し込みの前に確かめる点は、大きく3つあります。納付月数と窓口、そして持ちものです。

    納付月数と窓口を確かめます

    1つ目は、納付月数です。20歳から60歳になるまでの納付月数が480月未満かどうかを確かめます3。

    2つ目は、窓口です。日本国内に住んでいる人の申し込み窓口は、住まいの市区役所・町村役場にある国民年金担当窓口、または近くの年金事務所です6。

    手続きに持っていくものをそろえます

    3つ目は、持ちものです。通帳やキャッシュカードなど口座情報がわかるものと、金融機関への届出印を用意します8。

    基礎年金番号で手続きするときは、基礎年金番号通知書など基礎年金番号がわかる書類を添えます。マイナンバーで手続きするときは、マイナンバーカード(ない場合は、マイナンバーが確認できる書類と身元確認書類)を用意します8。

    項目内容
    納付月数20歳から60歳になるまでの納付月数が480月未満かどうかです
    窓口住まいの市区役所・町村役場の国民年金担当窓口、または近くの年金事務所です
    持ちもの口座情報がわかるものと金融機関への届出印、基礎年金番号がわかる書類またはマイナンバーカードなどです
    図4:確かめる順番
    1 納付月数が480月未満かを確かめます ↓ 2 申し込みの窓口を確かめます ↓ 3 持っていくものをそろえます

    出典:日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日)をもとに作成

    任意加入は、申出のあった月からの加入となり、遡って加入することはできません2。手続きは、60歳の誕生日の前日からできます2。

    20歳から60歳になるまでの納付月数が480月未満であることなど、4つの条件をすべて満たす人が任意加入できます3。窓口は、住まいの市区役所・町村役場の国民年金担当窓口か、近くの年金事務所です6。

    任意加入は、申し出た月からの加入です。60歳の誕生日の前日から手続きできるので、納付月数を確かめてから申し込みます。

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    出典・参考情報

    *1 日本年金機構「任意加入制度」更新日:2025年9月11日(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *2 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *3 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *4 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *5 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *6 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *7 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *8 日本年金機構「任意加入制度」(2025年9月11日・2026年9月確認)
    *9 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」老齢基礎年金の受給要件(2026年9月4日・2026年9月確認)
    *10 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」老齢基礎年金の受給要件(2026年9月4日・2026年9月確認)
    *11 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」受給開始時期(2026年9月4日・2026年9月確認)
    *12 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」年金額(令和8年4月分から)(2026年9月4日・2026年9月確認)
    *13 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」年金額(令和8年4月分から)(2026年9月4日・2026年9月確認)