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    SE(システムエンジニア)の業務委託とは?単価相場・リモートワーク案件の探し方を解説

    朝、カフェでコーヒーを飲みながらSlackを開く。今日の打ち合わせは14時、場所は自分の家。そんな働き方は、もう一部の「特別な人」のものではありません。

    SEとして業務委託という働き方を考えはじめたとき、最初に気になるのは「いくら稼げるのか」だと思います。でも、本当に変わるのは報酬だけではありません。単価の話と同時に、働く場所・時間・案件の選択権が変わる話でもあります。

    📌 この記事のポイント
    ・本記事では、正社員SEと業務委託SEの違い・契約形態の種類(準委任・請負・SES)をお伝えします。
    ・業務委託SEの仕事内容を初級から上級まで、必要なスキルとあわせて確認できます。
    ・Remogu(リモグ)編集部の調査データをもとに、SEの月額単価相場とリモート案件の実態を確認できます。

    1.SEの業務委託とは何か

    SEが業務委託として働くとは、特定企業に雇用されるのではなく、フリーランスとしてクライアント企業と直接または仲介業者を介して準委任・請負契約を結び、システム開発や設計業務を受託する働き方です。

    1-1.正社員SEと業務委託SEの違い

    「正社員のほうが安定している」。そう思って業務委託を敬遠している人は多いと思います。

    毎月決まった報酬を受け取ることが安定なのか、自分で単価をコントロールできることが安定なのか。何を「安定」と呼ぶかは、人それぞれです。

    まずはポイントを表にして、比較して詳しくみてきましょう。

    【正社員SEと業務委託SEの違い】

    比較項目正社員SE業務委託SE(フリーランス)
    雇用・契約形態雇用契約(労働基準法が適用)準委任契約・請負契約(民法が適用)
    報酬の決まり方会社が決める(固定給)スキルと市場相場で決まる(変動)
    月額収入の目安月給25〜55万円(経験・職位による)月単価40〜150万円以上(スキルによる)
    収入の上限職位・年次による制約あり案件単価とスキルで変動(上限なし)
    社会保険会社が保険料の半額を負担国民健康保険・国民年金(全額自己負担)
    働く場所原則として会社の指定する場所案件次第で選択可能(リモート案件あり)
    勤務時間原則として会社が定める所定労働時間案件の稼働時間内(精算幅内)で裁量あり
    案件・業務の選択権原則なし(会社の指示に従う)自分で選べる(複数案件の掛け持ちも可)
    解雇・契約終了リスク正当事由がない限り解雇は困難契約期間満了で終了(更新交渉が必要)
    経費・節税経費計上は原則なし業務関連経費の一部を計上できる
    スキルアップの方向性会社の方針に依存することが多い案件を選ぶことで自律的にキャリアを設計できる
    確定申告会社が年末調整(不要)毎年自分で確定申告が必要

    ケースバイケースで選ぶことができるので、どちらが優れているという話ではありません。

    ただ「報酬の決まり方」「社会保険の自己負担」「確定申告」の3点は、業務委託に移行する前に必ず把握しておきたい違いです。

    自分にとって何が大事か、まずは整理することから始めてみると良いでしょう。

    1-2.業務委託の種類:準委任契約・請負契約・SES

    業務委託といっても、契約形態は一種類ではありません。

    SE案件では主に3種類が使われており、それぞれ報酬の計算方法・責任の範囲・リスクが異なります。

    【業務委託の種類】

    契約種別報酬の根拠成果責任主な案件例フリーランスSEの利用頻度
    準委任契約(民法第656条)稼働時間(月単価×精算時間)なし(善管注意義務のみ)システム開発・保守・運用・設計支援◎ 最も多い
    請負契約(民法第632条)成果物の完成あり(完成・納品義務)要件定義書・仕様書・プログラムの納品○ 成果物が明確な案件
    SES(システムエンジニアリングサービス)稼働時間(準委任の一形態)なし常駐型・特定のプロジェクト参画△ 常駐案件に多い(リモートでも存在)

    フリーランスSEが参画する案件の大半は準委任契約です。月単価に対して「精算幅(例:80〜140時間)」が設定されており、この範囲内で稼働すれば満額、超過・不足があれば時間単価で加減算されます。請負契約は成果物の完成責任を負うため、単価は高い反面、想定外の追加作業が発生するリスクもあります。

    では、具体的にSEは業務委託でどのような仕事を担うのでしょうか。次のセクションで仕事内容とスキルを整理します。

    2.SEの業務委託単価相場

    2-1.経験年数別の単価目安

    Remogu(リモグ)が2024年に実施した「フルリモートワーク×フリーランスエンジニア 職種別・言語別月額報酬ランキング」によると、全職種の平均月額報酬は約76.5万円(2022年比で約3万円アップ)です。経験年数やスキルによって幅は大きく異なります。

    経験年数SE月額単価の目安ポイント
    1年未満(未経験〜入門期)30〜50万円下流工程(テスト・コーディング)が中心
    1〜3年(基礎習得期)50〜70万円一人前として案件を受けられる水準
    3〜5年(中堅期)55〜80万円設計・要件定義も担えるようになる
    5年以上(上位期)70〜100万円以上月85万円超で年収1,000万円も視野に
    上流工程・PM経験あり100〜150万円以上DXコンサル・PM職では120万円超も

    出典:Remogu「フリーランスエンジニア 職種別・言語別の月額報酬ランキング調査」(2024年)
    Relance「2025年SE案件の単価相場」(2025年6月)

    2-2.職種・スキル別の単価特徴(Remogu調査データより)

    Remoguが2024年に実施した「フルリモートワーク×フリーランスエンジニア 職種別・言語別月額報酬ランキング」によると、職種別の平均月額報酬は以下のような結果になりました。全体の平均月額報酬は約76.5万円(2022年比で約3万円アップ)です。

    職種(Remogu調査 2024年)月額報酬の傾向ポイント
    CTO/VPoE/テックリード(1位)約98.9万円2022年比で約5万円アップ。マネジメント系が引き続きトップ
    インフラエンジニア/SRE(3位)高水準2022年の5位から2ランクアップ。需要増が続く
    iOSエンジニア(4位)2022年比+約9.2万円モバイル系の報酬上昇が最も顕著
    Androidエンジニア(7位)2022年比+約9.1万円モバイル系の需要はアプリ普及で高止まり傾向
    サーバーサイドエンジニア案件比率40%で最多案件数・選択肢ともに最も豊富な職種

    出典:Remogu「フリーランスエンジニア 職種別・言語別の月額報酬ランキング調査」(2024年) 

    言語・フレームワーク別では、同調査でSAPが1位(104.0万円)となりました。「2027年問題」への対応需要が単価を押し上げています。インフラ系のスキルが上位20位中6つランクインしており、AWS・GCP・Kubernetes等のクラウド・コンテナ技術の市場価値が高まっています。

    Remoguが取り扱うフルリモートワーク案件を「SEのロール別」に整理すると、以下のような報酬ボリュームゾーンが見えてきます。

    職種月額報酬ボリュームゾーン特記事項
    要件定義・上流設計 SE80〜120万円経験5年以上・上流工程経験が鍵
    基本設計・詳細設計 SE60〜90万円実務3年以上で交渉力アップ
    実装・テスト SE40〜70万円言語スキルで差が出る
    インフラ・クラウド SE55〜85万円AWS/GCP資格保有者は上振れ
    PM・プロジェクト管理80〜120万円マネジメント経験が必須

    出典:Remogu「フリーランスエンジニア 職種別・言語別の月額報酬ランキング調査」(2024年)をもとに作成

    2-3.直請け案件と多重下請けの単価差

    単価を決めるうえで見落とせないのが「誰と契約するか」という構造の問題です。

    契約形態月額単価目安特徴
    直請け(エンドユーザーと直接契約)80〜120万円中間マージンが少なく手取りが高い
    一次請け経由60〜90万円エージェントのマージンが入る
    多重下請け(二次・三次)50〜70万円中間業者が増えるほど単価が下がる

    同じスキルでも、案件の構造によって手取り報酬には大きな差が生まれます。案件探しの際には、単価の数字だけでなく「どの層の案件か」も確認するようにしましょう。

    単価の構造がわかったところで、次に気になるのは「実際にリモートで働ける案件はどれだけあるのか」という点です。

    3.業務委託SEの仕事内容とスキル:初級から上級まで

    業務委託のSEが実際に担う仕事内容は、経験年数とスキルレベルによって大きく変わります。「自分はどのレベルに相当するか」を確認することで、現在の単価相場と次のキャリアステップが見えてきます。

    3-1.初級(経験1〜3年):実装・テスト・保守

    業務委託を始めたばかりの時期は、下流工程を中心に担当します。クライアントの既存コードベースに入り、機能追加・バグ修正・単体テストを確実に遂行する力が求められます。

    仕事内容必要なスキル
    プログラミング(機能追加・バグ修正)Java / PHP / Python / JavaScript 等の1言語以上を実務レベルで使える
    単体テスト・結合テストの実施テスト設計の基礎・テスト仕様書の読み書き
    既存システムの保守・運用対応Git によるバージョン管理・ログ調査・障害切り分け
    コードレビュー(受ける側)可読性の高いコードを書く習慣・コメント記述
    ドキュメント作成(手順書・議事録)Markdown / Excel での技術文書作成

    3-2.中級(経験3〜5年):設計・仕様策定・チームリード

    実装力を土台に、上流の設計業務やチームへの技術的な貢献が求められるようになります。クライアントとの折衝や要件の整理ができるSEは、単価が大きく上がる段階です。

    仕事内容必要なスキル
    基本設計・詳細設計書の作成UML(ユースケース図・シーケンス図)・ER図・画面設計
    API設計・DB設計REST API 設計・SQL 最適化・正規化の理解
    レビュアーとしてのコードレビュー設計原則(SOLID・DRY)・セキュリティ観点でのレビュー力
    メンバーへの技術指導・タスク管理チームコミュニケーション・タスクの優先度判断
    クライアントとの要件ヒアリング業務ドメインの理解・要件をユーザーストーリーに落とし込む力
    CI/CDパイプラインの整備GitHub Actions / Jenkins・Docker・テスト自動化

    3-3.上級(経験5年以上):要件定義・アーキテクチャ設計・PM

    上流工程全体をリードし、システム全体の技術方針を決定する役割です。Remoguの調査では、CTO/VPoE/テックリードの平均月額報酬は約98.9万円(2024年)。上流工程に入れるSEは、単価が100万円を超えることも珍しくありません。

    仕事内容必要なスキル
    要件定義・RFP対応業務フロー分析・非機能要件の定義・ステークホルダー管理
    システムアーキテクチャ設計マイクロサービス・クラウドアーキテクチャ(AWS/GCP/Azure)・スケーラビリティ設計
    技術選定・評価複数技術スタックの比較検討・コスト・運用負荷の評価
    プロジェクトマネジメントWBS作成・スケジュール管理・リスク管理・ベンダー調整
    セキュリティ設計・コンプライアンス対応OWASP Top 10・個人情報保護法・ゼロトラストの理解
    DX推進・業務変革の提案ITと業務プロセスを横断した課題設定力・ROI試算

    3-4.レベル横断で求められる共通スキル

    上記3段階に加えて、業務委託SEとして案件を継続的に獲得するためには、技術スキル以外の「ソフトスキル」も重要です。

    スキル領域具体的な内容
    自己管理力納期・稼働時間の自己管理。体調管理も含む(有給がないため)
    コミュニケーション(非同期)チャット・ドキュメントでの非同期コミュニケーション(リモート案件で特に重要)
    見積もり・交渉力工数見積もりの精度・単価交渉をクライアントと対等に行う力
    継続的学習技術トレンドのキャッチアップ(生成AI・クラウド・セキュリティ等)
    会計・確定申告の基礎知識インボイス制度・青色申告・経費計上の理解

    仕事内容とスキルを整理したところで、実際の単価相場を見ていきましょう。

    4.SEの業務委託×リモートワークの実態

    4-1.リモートワークへのワーカー意向

    「フリーランスになっても、結局毎日出社なんじゃないか」という不安は、よく耳にします。実態はどうでしょうか。

    株式会社LASSICが運営するテレリモ総研の調査によると、ワーカーのリモートワーク希望と出社回帰への意識は以下のようになっています。

    調査項目結果
    リモートワークでの勤務を希望するワーカーの割合約85%
    リモートワークが完全廃止・フル出社に変わった場合に「転職を検討する」と回答したワーカーの割合約56%

    約85%のワーカーがリモートワークを希望しており、フル出社への回帰が現実になった場合には半数以上が転職を検討するという結果です。エンジニアを確保したい企業側にとって、リモートワーク対応の維持は避けられない課題になっています。

    出典:テレリモ総研「コロナ後希望の働き方」「リモートワークから出社に会社方針が変わったら?」(n=1,044) 

    4-2.リモートSE案件が増えている背景

    なぜ今、リモートSE案件が増えているのでしょうか。背景には複数の構造的な変化があります。

    • DX加速:IPA「DX動向2024」によると、DXに取り組む企業の割合は2021年度の55.8%から2023年度には73.7%に増加。リモートで対応できる開発案件が増えています。
    • リモートワーク希望の高止まり:テレリモ総研(株式会社LASSIC運営)の調査では、約85%のワーカーがリモートワークでの勤務を希望しています。また、フル出社に方針が変わった場合に56%が転職を検討すると回答しており、企業がリモート対応を維持せざるを得ない構図が続いています。
    • 出社回帰への強い抵抗:同テレリモ総研の調査では、リモートワークを完全中止して100%出社に方針が変わった場合、56%という半数以上が「転職を考える」と回答しました。企業側も優秀なエンジニアの確保のためにリモート対応を維持・拡大せざるを得ない状況にあります。
    • ITフリーランス市場の拡大:ITフリーランス人口は2024年に35万人を突破(ITフリーランス及びフリーランスエージェント市場白書2025、INSTANTROOM株式会社)。企業側もリモートエンジニアの受け入れに慣れてきました。
    • フリーランス法の施行:2024年11月に施行されたフリーランス保護新法により、発注者との取引条件の明確化が進み、リモート案件の契約環境が整備されつつあります。

    場所を選ばずに働ける案件は、確実に増えています。「リモートSEなんて一部の人だけ」という時代は、もう終わりつつあります。

    4-3.リモートSE案件の注意点

    リモートで働くことには、いくつか事前に確認しておきたい点があります。

    • 「フルリモート」と「ハイブリッド」の違い:フルリモートは週5日すべてリモート対応、ハイブリッドは週1〜2日程度の出社が求められる形態です。案件票には「基本リモート」「一部出社あり」などの表記があるため、必ず確認しましょう。
    • 精算幅と稼働時間の管理:リモートでは稼働時間の管理が自己責任になります。精算幅(例:月140時間〜180時間)を理解したうえで案件に参画することが重要です。
    • コミュニケーション手段の確認:Slack・Teamsなどのチャットツール、週次のビデオ会議など、案件ごとにコミュニケーション手段が異なります。参画前に確認しておきましょう。

    リモートSEとして安定的に活動するために、次は案件の探し方を見ていきましょう。

    5.SEが業務委託のリモート案件を探す方法

    5-1.案件探しの主な選択肢

    フリーランスSEが案件を獲得するルートは、大きく3つに分かれます。それぞれに特徴があります。

    獲得ルート特徴向いている人
    フリーランスエージェント活用担当者が案件を紹介・交渉してくれる。非公開案件にアクセスできる独立したばかりの人・案件探しに時間をかけたくない人
    クラウドソーシング小規模案件が多い。報酬は低めだが自由度高い副業フリーランス・スキルの幅を広げたい人
    直接営業・SNS活用エージェントなしで直接契約。単価が高くなりやすい営業力があるベテランエンジニア

    フリーランスになって間もない時期は、エージェントの活用が案件を安定的に確保するうえで有効です。

    特に、リモート案件に絞って探す場合は、リモートワーク専門のサービスを使うことで効率が上がります。

    5-2.リモート案件探しで確認すべきポイント

    案件を選ぶ際に確認しておきたい項目は以下のとおりです。

    • 勤務形態(フルリモート/ハイブリッドの区別)
    • 月額単価と精算幅(稼働時間の上下限)
    • 契約形態(準委任か請負か)
    • 参画開始時期と契約期間
    • 使用する言語・フレームワーク・開発環境
    • コミュニケーションツールとミーティング頻度

    単価の高さだけでなく、自分のスキルセットとフィットするか、長期的に関われるかどうかも重要な判断軸です。

    こうした条件整理ができたとき、案件検索をどこで始めるかが次の問いになります。Remoguは、その選択肢のひとつです。

    6.まとめ:SE業務委託とリモートワーク、整理するとシンプルです

    この記事で確認してきたことを、最後にまとめておきます。

    • SEの業務委託(フリーランス)の月額単価は、経験1〜3年で50〜70万円、5年以上で70〜100万円以上が目安です。
    • テレリモ総研の調査では約85%のワーカーがリモートワークを希望しており、企業側のリモート対応維持の動きとあわせて、リモートSE案件は確実に増えています。
    • 案件探しでは「フルリモートかハイブリッドか」「精算幅と単価」「使用技術」の3点を必ず確認しましょう。
    • Remoguは全案件リモートワーク対応の専門マッチングサービスであり、地方在住者や初めてのフリーランスでも使いやすい仕組みです。

    年収より、毎日の時間が変わる。それが業務委託×リモートワークの、本当の価値かもしれません。