リモートワークで働くPM(プロジェクトマネージャー)とは?メリット・デメリットや案件獲得法を解説

「PM(プロジェクトマネージャー)がリモートワークで働くなんて可能なの?」
ほんの数年前まで、プロジェクト管理は対面が常識だったかもしれません。
しかし今、クラウド型の管理ツールやコミュニケーションツールが劇的に進化したおかげで、フリーランスとして、場所を選ばずにプロジェクトを率いるPMの案件も増えています。
この記事では、リモートワーク環境で働くPMの仕事内容、メリット・デメリット、そして「どうやってリモートの業務委託案件を獲得するか」を詳しく解説します。
この記事でわかること
- PM(プロジェクトマネージャー)の基本的な役割
- リモートワークで働くPMの具体的な仕事内容
- リモートワークでPMとして働くメリットとデメリット
- リモートワークPMとして成果を出すための必須スキル
- リモートワークPMの業務委託案件を獲得する方法
PM(プロジェクトマネージャー)とは?
PM(Project Manager – プロジェクトマネージャー)は一言でいえば「プロジェクトの総責任者」のことです。よく建設現場の現場監督に例えられます。全体のスケジュールや予算、人員をまるごと管理して、プロジェクトという名の建物を無事に完成へと導く、まさに中心人物ですね。
IT業界でPMといえば、システム開発やWebサイト制作といったプロジェクトの最初から最後まで、その成功にコミットする役割を担います。
PMは以下のような非常に広範囲な業務を担当します。
- プロジェクト全体の目標設定と詳細な計画の立案
- 目標達成に必要なメンバーの選定とチームづくり
- 日々の進捗状況のチェックと、遅れや問題がないかの管理
- 予期せぬトラブルや仕様変更への迅速な対応と解決策の提示
- 最終的な成果物の品質担保とクライアントへの納品
プロジェクトが始まった瞬間から、無事にリリースされるその日まで、すべてを見届けるのがPMの仕事と言えるでしょう。
これまでは責任者はオフィスに常駐が当たり前だったかもしれません。しかし近年は、ITインフラの整備や働き方の多様化により、PM業務を自宅からオンラインで完結できるリモートワークで働くPMが増えているんです。
リモートワークで働くPMの仕事内容

リモートワークで働くPMの基本的な役割は、対面のPMと変わりません。しかし、仕事の進め方には大きな違いがあります。
プロジェクト計画と進捗管理
プロジェクトの成功は、計画にかかっています。リモートワークのPMは、まずWBS(プロジェクトの全体作業を階層的に分解して見える化したもの)やガントチャートといった計画表をプロジェクト管理ツールを使って作成し、オンライン上で共有します。
- オンラインツール上での詳細な計画策定
- 全員がいつでも最新版にアクセスできる状態の維持
- タスク進捗の報告・完了ルールの徹底
- 「言った言わない」を防ぐ、ツール上での記録
大切なのは、その計画が生きていること。タスクの進捗報告を口頭やチャットで済ませるのではなく、管理ツール上で更新・完結させるルールを徹底するなど、オンラインを前提とした進捗管理の仕組み作りが大切です。
リモートチームのタスク管理とリソース調整
メンバーが物理的に離れていると、「誰が今、どれくらい忙しいのか」「誰かの作業が止まっていないか」を把握するのが格段に難しくなります。
そこでPMは、単にタスク管理ツールを導入するだけでなく、テレワークのための社内制度やシステム自体の質を高めていくことが求められます。
内閣府の調査(ESRIリサーチノートNo.89)によれば、単にコミュニケーションツールの数が多いだけでは、必ずしも企業の成果に直結するわけではありません。むしろ、時間をかけて制度や運用ルールを成熟させてきた企業ほど、高い成果を上げている傾向がわかっています。
急に組成したチームでは、働く様子が目に見えない分、リモートワークが十分に機能しない場合があります。PMは、タスク管理ツールと非同期更新のルールを徹底するだけでなく、チームが最も成果を出せる運用体制を設計・改善し続ける必要があります。
- 日々のオンライン朝会・夕会による状況の定点観測と合意形成
- タスク管理ツールと「非同期更新」ルールの徹底
- 誰が何に責任を持つか(RACI)の明確化
- 特定のメンバーに負荷が集中しないための迅速なタスク再配分
「あの人、最近忙しそうだけど大丈夫かな?」を感覚ではなく、ルールとツール上のデータで正確に把握し、無理なくプロジェクトが回り続けるよう調整すること。これがリモートPMの腕の見せ所です。
オンラインでのステークホルダー・コミュニケーション
プロジェクトには、クライアントや自社の上層部といった、予算や仕様決定権を持つステークホルダーが関わります。リモートワークPMは、Web会議システムを駆使して、彼らへの進捗報告や仕様変更の交渉、合意形成を行います。
画面越しのコミュニケーションは、対面よりも温度感が伝わりにくいもの。だからこそ、以下のような準備とスキルが求められます。
- Web会議における明確な議題(アジェンダ)の事前共有
- データに基づいた簡潔明瞭な報告資料の準備
- 会議の目的を達成するための巧みな議論進行(ファシリテーション)
- 決定事項と次のアクション(TODO)の明確化
- 会議後の議事録(テキスト)による合意内容の即時共有
ただ会議をこなすのではなく、画面越しでも相手の懸念を汲み取り、プロジェクトを前に進める明確な結論を引き出すこと。これがリモートPMに求められる高度な対話力です。
リモートワークでPMとして働く5つのメリット

リモートワークという働き方を選ぶことには、以下のようなメリットがあります。一つずつ、詳しく見ていきましょう。
- 柔軟な働き方とワークライフバランス
- 通勤ストレスゼロと集中できる環境の確保
- 全国の魅力的なプロジェクトに参画可能
- スキルアップや自己研鑽の時間を確保しやすい
- 交通費やランチ代など固定費の削減効果
【メリット1】柔軟な働き方とワークライフバランス
リモートワークの大きなメリットは、やはり時間の柔軟性ではないでしょうか。
例えば、往復で2時間かかっていた通勤時間がまるごと無くなれば、その時間をスキルアップや家族、趣味の時間に充てられます。これは本当に大きいです。
- 通勤時間の完全な削減
- 育児や介護など、家庭の事情との両立
- 通院や役所手続きなど「平日の日中」にしかできない用事への対応
「ちょっと子供のお迎えで中抜けします」といった調整が格段にしやすくなるため、責任あるPMの仕事と、大切なプライベートを両立しやすい点は、大きなメリットと言えるでしょう。
【メリット2】通勤ストレスゼロと集中できる環境の確保
毎日の通勤、特に満員電車や交通渋滞は、人によっては大きな負担になることもあります。リモートワークは、そうした通勤負荷を大きく軽減できます。
- 日々の通勤負担からの解放
- 台風や大雪など、天候に左右されない安定性
- オフィス特有の雑音や割り込み作業からの解放
- プロジェクト計画など、高度な思考業務への集中
また、PMという仕事は複雑なプロジェクト計画を考えたり、難しい課題の原因を分析したりと、深く考える時間がとても大切になります。
にぎやかなオフィスでは、周りの雑談や電話の音、不意な声かけでなかなか集中が続かない…という経験はありませんか?人によっては、自分で環境を整えた静かな自宅の方が、かえってそうした思考業務に没頭できる、というケースも多いのです。
【メリット3】全国の魅力的なプロジェクトに参画可能
特に地方にお住まいの方にとって、キャリアを大きく変えるメリットになります。
これまでは、面白そうなプロジェクトや高単価な案件は、どうしても都市部に集中しがちでした。地方に住んでいるというだけで、キャリアの選択肢が限られていたのです。
しかし今、この地理的な制約をなくし、地方の活性化につなげようという動きが国(内閣府など)レベルで進んでいます。これが「地方創生テレワーク」です。

出典:地方創生テレワーク
企業側には「場所を問わず優秀な地方人材を確保したい」というニーズがあり、働く側は「会社を辞めずに地方へ移住」がしやすくなるなど、双方にとってメリットがある流れが生まれています。
- 居住地に関わらないプロジェクトの選択
- 都市部の高単価な「業務委託」案件へのアクセス
- 地方にいながら最先端の技術や大規模開発への参画
- 国も後押しする「地方創生テレワーク」による追い風
リモートワークが前提であれば、どこに住んでいようと高単価なフリーランス案件にPMとして参画できる。これこそ、リモートワークPMの強みです。
【メリット4】スキルアップや自己研鑽の時間を確保しやすい
- 通勤時間を自己投資の時間へ転換
- 最新のPM手法や関連資格の学習
- オンラインセミナーや勉強会への参加
- 結果としての専門性と「単価」の向上
通勤や移動がなくなったことで手に入る自由な時間。この時間をどう使うかで、今後のキャリアも変わってきます。
例えば、新しいプロジェクト管理手法(アジャイルやスクラムなど)を学んだり、PMPのような国際資格の勉強に充てたりと、市場価値を高める活動に時間を使えるようになります。
継続的な学習こそが、PMとしての単価や報酬のアップに直結します。
【メリット5】交通費やランチ代など固定費の削減効果
もし、フリーランスとして働きたいなら経費のコントロールは大切です。地味に聞こえるかもしれませんが、固定費の削減効果はあなどれません。
リモートワークなら通勤交通費、意外とかさむ外食ランチ代、オフィス用のスーツやシャツ代などが削減できます。
- 通勤定期代やガソリン代の削減
- 毎日の外食ランチ代やカフェ代の節約
- オフィス用の被服費やクリーニング代の削減
結果として、同じ報酬でも手元にキャッシュが多く残ることになります。この差は、年間にするとかなりの金額になり、生活の質に直結する見逃せないメリットです。
リモートワークでPMとして働くデメリット
もちろん、リモートワークのPMにはメリットばかりではありません。むしろ、対面とはまったく質の異なるデメリットが存在します。
【デメリット1】コミュニケーションの難易度が高い
リモートワークで働くPMが一番気を遣うポイント、それはやはりコミュニケーションではないでしょうか。
テキストや画面越しでのやり取りは効率的ですが、対面なら感じ取れるはずの微妙なニュアンスや肌感覚が伝わりにくくなってしまいます。
例えば、「あ、今ちょっと困っていそうだな」というメンバーの微妙な表情の変化や、「なんとなくチーム全体の空気が重いな」といった場の空気を察知するのが難しくなります。
小さなサインを見逃してしまうと、メンバーが知らず知らずのうちに孤独感を抱えたり、モチベーションが下がってしまったりすることにも繋がりかねません。
だからこそリモートPMには、こちらから意図的に雑談の時間を設けたり、定期的に1on1の場を作ったりするなど、積極的に関わっていく姿勢が求められます。
【デメリット2】セキュリティ管理の自己責任がより重くなる
PMという仕事は、プロジェクトの機密情報や、時にはお客様の個人情報といった、とても大切なデータに触れる機会が多いです。リモートワークでは、そうした重要な情報を自宅のネットワークで扱うことになります。
- 自宅のネットワーク環境の脆弱性リスク
- 機密情報漏洩による契約・法的リスク
- 使用するPCやツールの徹底した自己管理責任
もし、フリーランスとして働く場合、万が一情報が外に漏れてしまったら…?信用の失墜はもちろん、即、契約解除や損害賠償といった問題に発展するリスクと隣り合わせなのです。
会社員であれば組織がある程度守ってくれる部分も、フリーランスは基本的にすべてが自己責任。これは大げさな話ではなく、プロとして働く上で心得ておくべき大前提と言えます。
リモートワークPMとして成果を出すための必須スキル5選

先に挙げたデメリットは確かに手強いですが、それらを乗り越え、クライアントやチームから「この人ならリモートでも安心だ」と信頼され、成果を出し続けるPMには、対面以上に重要となるスキルがあります。
- 非同期コミュニケーションとドキュメンテーション能力
- 高度な自己管理能力とタイムマネジメント
- 適切なツール選定と活用
- 状況を見える化する仕組み構築力
- 共感力と心理的安全性のあるチーム作り
【スキル1】非同期コミュニケーションとドキュメンテーション能力
非同期コミュニケーション、つまりチャットやコメントのように、お互いがリアルタイムで揃わなくても進められるやり取り。リモートワークでは、このテキストベースのやり取りが中心になります。
「会議で話したからOK」「きっと察してくれるだろう」は、リモートでは通用しません。「あの件どうなった?」をゼロにし、「これさえ読めばわかる」状態の完璧な議事録や仕様書を残し続けることが基本です。
- 「言った、言わない」をゼロにするテキスト記録
- 後から読んでも完璧に状況がわかる議事録や仕様書
- チャットだけで誤解なく意図を伝える文章力
- テキストだからこそ伝わる、相手への配慮ある言葉選び
- リアルタイム会議(同期)への依存を減らす仕組み
テキストだけで意図を誤解なく伝え、記録するスキルは必須です。
また、テキストは対面よりも冷たく伝わりがちです。過度なマイクロマネジメントと受け取られたり、批判的に響いたりしないよう、言葉を選ぶ配慮もリモートPMの重要なスキルです。
【スキル2】高度な自己管理能力とタイムマネジメント
- 誘惑に負けない強固な自己規律
- 「時間」ではなく「成果」へのコミットメント
- 安定した生産性を保つタスク管理能力
これはもう、PMとして働く上での基本中の基本ですが、リモートワークではその重要度が桁違いになります。誰も見ていない環境だからこそ、タスクと時間を完璧に管理する力が試されます。
クライアントは作業時間ではなく、プロジェクトを推進させた成果に対して報酬を支払います。自身の生産性を管理し、コンスタントに結果を出せない人は、リモートPMとして信頼を得るのは難しいでしょう。
【スキル3】適切なツール選定と活用
リモートワークPMにとって、プロジェクト管理ツールやコミュニケーションツールは、武器であり仕事場そのものです。
世の中にはたくさんのツールがあふれていますが、まずは代表的なツールをカテゴリ別に見てみましょう。
リモートワークPMが活用すべき主要ツールカテゴリ
| カテゴリ | 主要なツール例 | 主な特徴・PMとしての使い道 |
| コミュニケーション | Slack Microsoft Teams | チャットベースの迅速なやり取り、プロジェクトごとのチャンネル作成、通知管理。 |
| タスク・プロジェクト管理 | Jira Asana Trello | タスクの割り当て、進捗の「見える化」(カンバン、ガントチャート)、期限管理。 |
| 情報共有(ドキュメント) | Google Workspace Confluence Notion | 議事録、仕様書、ルールブックの蓄積・共同編集。情報のストック場所。 |
| オンラインホワイトボード | Miro FigJam | ブレインストーミング、ワイヤーフレーム作成、思考の整理。対面会議のホワイトボード代わり。 |
これらのツールをただ導入するだけでは意味がありません。
大切なのは、なんとなく流行っているからで選ぶのではなく、プロジェクトの特性(規模、開発手法など)、予算、チームメンバーの習熟度に合わせて、このプロジェクトにはこれしかないという最適なツールを選ぶセンスです。
- プロジェクトの特性に合わせた最適なツールの選定
- 主要ツールの理解
- チーム全員が迷わず使いこなすための明確なルール整備
- ツール導入による非効率な作業の排除
- ツールの機能を最大限に引き出す活用ノウハウ
ただ導入するだけでなく、全員が迷わず使いこなせるように「このツールでは、これを、こう使う」という明確なルールを決めて、チームに浸透させるまでがPMの仕事。ツールの活用度が、プロジェクトの効率にそのまま直結します。
【スキル4】状況を見える化する仕組み構築力
「あの件、今どうなってるんだっけ?」
「Aさんの作業が全然見えない…」
こうしたブラックボックス化は、リモートのプロジェクトが失敗するパターンです。
国土交通省の調査(令和6年度 テレワーク人口実態調査)によれば、高頻度(週3日以上)のリモートワークを希望する人が半数を超えるとのこと。

引用:令和6年度 テレワーク人口実態調査 -調査結果(概要)-
この希望と現実のギャップが生まれる大きな理由の一つが、企業側の見えないことへの不安です。
PMは、この不安を「なんとなく」や「たぶん」ではなく、個人の頑張りに依存しない「仕組み」で解消しなくてはなりません。
- 全員の進捗がひと目でわかるカンバンやダッシュボード
- 簡潔で意味のある日報や週報のルール化
- 会議の目的とゴールを明確にするアジェンダの徹底
特にKPI(重要業績評価指標)を含んだダッシュボードを常に公開状態に保ち、プロジェクトの健康状態を透明にすること。そうやって管理側の不安を取り除けば、無駄な確認や合意形成にかかる時間を短縮できます。これがリモートPMに求められる見える化の構築力です。
【スキル5】共感力と心理的安全性のあるチーム作り
- メンバーの不安や孤独に寄り添う共感力
- 失敗や問題を非難せず、仕組みで解決する姿勢
- 「言いにくいこと」を早期に吸い上げる1on1の設計
- 雑談なども含めたオープンなコミュニケーションの場を作る
リモートチームは、メンバーが孤独を感じやすく、不安を溜め込みやすいものです。PMは、プロジェクトの進捗だけでなく、チームの精神的な健康状態にも気を配る必要があります。
ここで重要になるのが、PMの共感力です。テキストではは見えにくいメンバーの状況や不安を積極的に理解しようと努め、寄り添う姿勢が、リモートワークで働くPMには不可欠と言えます。
「こんな初歩的なこと聞いてもいいかな…」
「今、こんな問題が起きてるけど言いにくいな…」
こうした空気をつくらせないこと。PMのそうした共感的な姿勢が土台となって初めて、心理的安全性(何でも率直に発言できるチーム空間)が生まれます。オンライン上でこの雰囲気を作り出す能力こそ、高度なスキルと言えます。
リモートワークで働けるPM案件の獲得方法

では、リモートワークで働くPMとして案件を獲得するには、どうすればよいのでしょうか。まず取り組むべき方法を紹介します。
リモートワークPMに必要なスキルセットの言語化をしよう
まずは職務経歴書やポートフォリオの棚卸しから始めましょう。
- 複雑な人間関係や部署間の利害調整
- 予期せぬトラブルに対する瞬時の火消し対応
- メンバーの微妙な表情や雰囲気から課題を察知する能力
- 予算とスケジュールを死守し、プロジェクトを完遂させた実績
ただし、クライアントが不安に思っているのは、素晴らしいスキルを、リモート環境でも100%再現できるのか?という点です。
大切なのは、その対面スキルをリモート環境でどう活かすかに翻訳して言語化すること。「対面でこれをやった」→「だからリモートではこう応用できる」と、相手の不安を先回りして解消してあげるのです。
対面での実績という土台の上に、リモートでもこうやるという具体的な手法を上乗せして提示すること。それがクライアントの信頼を勝ち取るための、第一歩です。
リモートワーク専門エージェントを活用しよう
リモートワークPMの案件を探す方法はいくつかありますが、それぞれ特徴が異なります。まずは主な案件を探す方法を確認してみましょう。
リモートワークPM案件の主な獲得方法と特徴
| 獲得方法 | 主な特徴 |
| リモートワーク専門エージェント | 非公開の高単価案件が豊富。 単価交渉やキャリア相談も可能。 専門担当がサポート。 |
| 知人紹介(リファラル) | 信頼関係がベース。 紹介(縁)がないと始まらない。 単価は交渉次第。 |
| クラウドソーシング | 小規模・スポット案件が多い。 実績作りには使えるが、単価は低くなりがち。 |
| SNS(X, LinkedInなど) | 自身の発信力が必須。 直接交渉になるため上級者向け。 |
表を見てわかる通り、知人からの紹介(リファラル)やSNSでの直接交渉は、タイミングや個人の発信力に大きく左右され、効率が悪くなりがちです。また、クラウドソーシングは単価が低くなりがちで、実績作りには良くても本業にするには難しい側面があります。
そこで、効率よく高単価なフリーランス案件や副業案件を探すなら、リモートワーク専門のエージェント活用が近道です。
専門エージェントは、公開されていない非公開案件や、優良企業のリモートPM案件を多数保有しています。また、スキルや経験に見合った単価交渉をプロが代行してくれたり、今後のキャリア相談に乗ってくれたりするため、初めての方でも安心です。
私たち「Remogu(リモグ)」も、まさにそのリモートワーク専門エージェントの一つです。
Remoguの大きな特徴は、全案件がリモート対応であること。その上で高単価案件を豊富に取り揃えています。働き方も、完全在宅のフルリモートからハイブリッド型まで柔軟に対応可能です。
案件紹介にとどまらず、専任エージェントが営業代行として、面倒な単価交渉から契約後のフォローまで徹底的にサポートします。
リモートワークPMのキャリアパスと将来性

リモートワークPMとしての経験は、市場価値を大きく高めます。案件をこなすだけでなく、その先にあるキャリアパスを知っておくことで、日々の業務にも張り合いが出るはずです。
副業や部分リモートから始めるステップアップ
もし、まだリモートでのPM経験が浅かったり、ブランクがあったりして不安なら、いきなりフルリモートの高難易度案件に飛び込むのではなく、「副業」や「週3日だけ」といったリモート案件から始めることをおすすめします。
- まずは「副業」や「週3日」からのスタート
- 小さな「リモート管理成功」の実績づくり
- クライアントとの信頼関係の構築
大切なのは、「リモート環境でもちゃんと管理をやり遂げた」という小さくても確実な実績を作ること。その成功体験の積み重ねが、「この人ならもっと大きな案件も任せられる」という次の高単価な月額案件への信頼につながっていくのです。
専門性を高めて単価アップとキャリアチェンジを目指す
リモートワークのPMとして安定的に、そしてより稼ぎ続けるには、一つの軸を意識することがとても有効です。それは、リモートでできるというスキルに、もう一つの専門性を掛け合わせること。
- 「リモートスキル」×「特定の専門性」
- 「アジャイル開発」に強いPM
- 「金融業界のDX」に精通したPM
- ECサイト構築」のプロフェッショナル
「アジャイル開発に強いリモートPM」や「金融業界のDXに精通したリモートPM」といった形で、独自のポジションを確立するのです。
さらに、プロジェクト管理のスキルを活かし、次は何を作るかという上流から関わるPdM(プロダクトマネージャー)へとキャリアチェンジする道も、リモートワークで十分に開かれています。こうした「専門性の掛け算」が、報酬を一段階、二段階と引き上げてくれるのです。
リモートワークPMに関するよくある疑問
リモートワークPMについて、皆さんが抱えやすい疑問をまとめました。
【Q1】人を管理するPMの仕事は、本当にリモートで可能なのでしょうか?
A.可能です。対面管理とは異なりますが、リモートで働くPMは明確なルール設計や管理システムを駆使してプロジェクトを進めます。偶発的な会話に頼るのではなく、コミュニケーションを仕組み化するのです。場所ではなく、その体制づくりが成果を分けます。
【Q2】リモートPMの案件獲得には、PMPなどの資格が必須ですか?
A.資格は必須ではありません。PMPなどを持つと有利になる場面もありますが、クライアントは何を成し遂げたかという実際の経験を評価します。資格取得を急ぐより、まずは過去の実績を整理してみましょう。
【Q3】フリーランスのリモートPM案件は多いのでしょうか?正社員が中心ですか?
A.業務委託のリモートPM需要は高まっています。プロジェクト単位で専門スキルを持つ人材を柔軟に採用したい企業も多く存在します。。特に新規開発やDX関連の案件では、経験豊富なPMがリモートの業務委託でも求められています。
【Q4】オフィスのPMと比べて、リモートPMの一番大変な点は何ですか?
A.最も配慮が必要なのは、チームメンバーの細かな変化の把握です。オフィスなら「少し困っていそう」と表情で察知できることも、リモートではなかなか気づけません。だからこそ、リモートPMは意図的に1on1の面談や雑談の場を設け、一人ひとりの状況を把握する努力が求められます。
【Q5】今はリモートエンジニアですが、リモートPMになるにはどうしたら良いですか?
A.まずは今いるチームでサブリーダー的な役割を担ってみるのがおすすめです。小さな機能のスケジュール管理や、要件定義の一部を担当させてもらうのです。小さな成功を積み重ね、PM業務への意欲を見せることが堅実な道と言えるでしょう。今のリーダーに希望を伝えてみるのも有効です。
まとめ
この記事では、リモートワークで働くPM(プロジェクトマネージャー)とは何か、仕事内容、メリットとデメリット、そして成功に不可欠な必須スキルや案件獲得の方法まで、詳しく解説してきました。
リモートワークで働くPMは、働き方の自由度とキャリアアップを両立できる、非常に将来性の高い働き方です。
対面とは異なるコミュニケーションの難しさや、高度な自己管理が求められる側面もあります。しかし、この記事で紹介した必須スキルを身につけ、適切な案件獲得の方法を知ることで、その道は確実に開けます。
場所にとらわれず、日本全国、時には世界中のプロジェクトを牽引する。そんなリモートワークPMという働き方は、キャリアと生活を豊かにする大きな可能性を秘めています。ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください。
