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    フリーランスエンジニアの還付申告はいつまで?予定納税や源泉徴収で納め過ぎた税の手続き

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「還付申告は5年間」を示す図です。年間の所得税額/納め過ぎた分を並べています。強調しているのは納め過ぎた分です。還付を受けると添えています。

    📘 この記事でわかること

    • 予定納税基準額が15万円以上で予定納税をした年は、確定申告で過不足を精算することと、申告の義務がない人でも還付申告を出せること
    • 還付申告はその年の翌年1月1日から5年間出せることと、青色申告特別控除を受けるなら原則3月15日までに出す必要があること
    • 報酬から源泉徴収された所得税も確定申告で年間の税額とあわせて精算されることと、源泉徴収の税額の計算が支払金額100万円を境に分かれること

    前の年の所得をもとに予定納税をしたのに、受けていた案件が途中で途切れて、所得が下がった年がありました。予定納税で先に納めた税金のほうが多かったのではないかと気になりましたが、気づいたときには確定申告の時期を過ぎていました。それでも、納め過ぎた所得税を戻す還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間出せます3。還付が生じるのはどんなときで、いつまでに何をすればよいのかを、ここから順に確かめていきます。

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    1. 還付申告は、納め過ぎた所得税を戻すための申告です

    予定納税をした所得税額などが、年間の所得金額について計算した所得税額より多いときは、確定申告書を提出する義務がない人でも、確定申告をすれば、納め過ぎた所得税が還付の対象になります。この申告を、還付申告といいます1。

    還付申告の要点は、誰が対象になるか、どんなときに生じるか、いつまでに出せるかの3つです。次の表に整理しました。

    観点内容
    誰が確定申告書を提出する義務がない人も対象です1
    どんなとき予定納税をした所得税額などが、年間の所得金額について計算した所得税額より多いとき1
    いつまでその年の翌年1月1日から5年間です3

    還付申告は、確定申告書を出す義務がない人も対象で1、確定申告の時期とは関係なく出せます3。ただし、還付が生じるのは、源泉徴収や予定納税ですでに所得税を納めているときです2。

    2. 還付が生じるのは、源泉徴収や予定納税で先に納めた税がある場合です

    還付の元になるのは、源泉徴収や予定納税で先に納めた所得税です2。

    源泉徴収された所得税額も、予定納税をした所得税額もない人は、確定申告をしても還付される所得税額はありません2。

    先に納めた税があるかどうかを起点に、年間の所得税額と比べるまでの流れを、次の図に整理しました。

    図1:還付が生じる流れ
    先に納めた税 源泉徴収 予定納税 → 年間の所得税額と 比べる → 多ければ 還付が生じる

    図の作成:Remogu編集部。源泉徴収や予定納税と還付の関係を整理したもので、統計データではありません

    源泉徴収と予定納税は、税を先に納める場面がそれぞれ違います。

    次は、予定納税をした年に、確定申告でその税額がどう扱われるかを見ます。

    3. 予定納税をした年は、確定申告で過不足を精算します

    予定納税は、その年の5月15日現在で確定している前年分の所得金額や税額などをもとに計算した予定納税基準額が15万円以上になる人が、その年の所得税と復興特別所得税の一部を、あらかじめ納める制度です6。予定納税基準額は前年分の所得金額や税額などをもとに計算されるので6、その年の所得が前年より少ない年は、確定申告書で計算した税額のほうが予定納税額より少なくなることがあります。冒頭の場面のように、案件が途中で途切れた年がこれに当たります。

    予定納税をした人は、翌年の確定申告で、計算した税額から予定納税額を差し引いて、過不足を精算します7。比べる内容を、次の表にまとめました。

    比べるもの内容
    予定納税をする人予定納税基準額が15万円以上の人です6
    確定申告書で計算した税額1年間の所得金額をもとに計算した所得税額です1
    過不足の精算計算した税額から予定納税額を差し引きます7

    予定納税額のほうが、確定申告書で計算した税額より多ければ、その差が納め過ぎた所得税として還付の対象になります1。予定納税と同じように、報酬から源泉徴収された所得税も、確定申告で精算の対象になります5。

    4. 報酬から源泉徴収されていれば、その分も確定申告で精算します

    原稿料や講演料などの報酬・料金等を支払う人は、所得税と復興特別所得税を源泉徴収します8。

    源泉徴収する税額は、支払金額が100万円以下なら支払金額の10.21%です。100万円を超えるときは、100万円を超えた部分の20.42%に102,100円を加えた額です9。

    確定申告は、源泉徴収された税金や予定納税額などがあるときに、その過不足を精算する手続きです5。年間の所得税額より、源泉徴収された税金のほうが多いときは、その差が還付の対象になります2。源泉徴収された税金も予定納税額もなければ、確定申告をしても還付の対象になる所得税額はありません2。

    受け取った報酬と、源泉徴収された税の関係を、次の図にまとめました。

    図2:源泉徴収された報酬がある場合
    受け取った報酬 原稿料・講演料など 源泉徴収された税 支払う人が徴収 → → 確定申告で 年間の税額と比べる 源泉徴収分もあわせて精算

    図の作成:Remogu編集部。報酬と源泉徴収された税、確定申告の関係を整理したもので、統計データではありません

    源泉徴収された税があるかどうかも、還付申告の判断に関わります2。

    5. 還付申告書は、翌年1月1日から5年間出せます

    還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できます3。確定申告の時期を過ぎたあとでも、この期間の中であれば申告書を出せます。

    出せる期間を、次の図に整理しました。

    図3:出せる期間
    起算日 その年の 翌年1月1日 → 5年間 この期間の中であれば いつでも提出できます

    図の作成:Remogu編集部。還付申告書を提出できる期間を整理したもので、統計データではありません

    ただし、使う特例によっては、5年間の中でも法定申告期限までの提出が要ります。

    6. 青色申告特別控除を受けるなら、還付申告でも期限までに出します

    還付申告書は、確定申告の時期を過ぎても翌年1月1日から5年間出せます3。ただし、青色申告特別控除(55万円・65万円)を受けようとする場合など、法定申告期限(原則翌年3月15日)までの確定申告書の提出が要件になっている特例を使うときは、還付申告であっても法定申告期限までに提出する必要があります4。

    還付申告書を出せる5年間と、特例の要件を満たす提出期限は、別の期限です。法定申告期限を過ぎてから還付申告書を出すと、期限までの提出が要件の特例は使えません4。青色申告をしている年は、還付申告でも3月15日を目安に準備を進めます。

    特例を使うかどうかで、出せる期間の基準が変わります。自分の申告がどちらに当たるかを、次に確かめます。

    7. 申告の前に、3つを確かめます

    ここまでの内容を自分の申告に当てはめるときに、確かめる点が3つあります。先に納めた税があるか、5年の期間の中か、期限までの提出が要る特例を使うかです。ただし、この3つを確かめても、還付の対象になる額は、確定申告書で税額を計算して過不足を精算するまで分かりません7。3つの内容を、次の表に整理しました。

    確かめること内容
    先に納めた税源泉徴収や予定納税で、所得税をすでに納めているかどうかです2
    申告できる期間その年の翌年1月1日から5年間の中かどうかです3
    期限が要る特例青色申告特別控除(55万円・65万円)など、法定申告期限までの提出が要件の特例を使うかどうかです4

    1つ目は、源泉徴収や予定納税で、所得税をすでに納めているかどうかです2。案件の報酬から源泉徴収された税があるか、予定納税をした年に当たるかを振り返ります。

    源泉徴収された税と予定納税をした税の、どちらか一方でもあれば、この1つ目には当てはまります。どちらもないなら、確定申告をしても還付の対象になる所得税額はありません2。

    2つ目は、その年の翌年1月1日から5年間の中かどうかです3。還付申告書は、確定申告期間とは関係なくこの期間内に提出できます3。

    ここで、起算日は還付申告書を出す年ではなく、対象となる年の翌年1月1日です3。確定申告の時期を過ぎてしまっても、起算日から5年間の中に入っているかどうかで確かめます。

    3つ目は、青色申告特別控除(55万円・65万円)のように、法定申告期限までの提出が要件になっている特例の有無です4。この特例を使うときは、還付申告であっても法定申告期限(原則翌年3月15日)までに提出する必要があります。

    自分が使う特例の中に、法定申告期限までの提出が要件のものがあるかを振り返ります。そうした特例を使わないなら、5年間の期間の中で提出できます3。

    3つを確かめる順番を、次の図にまとめました。

    図4:確かめる順番
    1 先に納めた税 源泉徴収や 予定納税の有無 → 2 5年間の期間 翌年1月1日 から5年間 → 3 特例の期限 青色申告特別控除 などの有無

    図の作成:Remogu編集部。還付申告の前に確かめる3つの観点を順番に整理したもので、統計データではありません

    冒頭の場面のように、前の年の所得をもとに予定納税をし、案件が途切れて所得が下がった年も、この3つに当てはめて考えられます。確定申告の時期を過ぎてから気になった所得税も、同じように振り返れます。

    納め過ぎた所得税を戻す還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間出せます3。青色申告特別控除を受けるなら、法定申告期限(原則翌年3月15日)までに出します4。

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    出典・参考情報

    *1 国税庁「No.2030 還付申告」(2026年・2026年9月確認)
    *2 国税庁「No.2030 還付申告」(2026年・2026年9月確認)
    *3 国税庁「No.2030 還付申告」(2026年・2026年9月確認)
    *4 国税庁「No.2030 還付申告」(2026年・2026年9月確認)
    *5 国税庁「No.2020 確定申告」(2026年・2026年9月確認)
    *6 国税庁「No.2040 予定納税」(2026年・2026年9月確認)
    *7 国税庁「No.2040 予定納税」(2026年・2026年9月確認)
    *8 国税庁「No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき」(2026年・2026年9月確認)
    *9 国税庁「No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき」(2026年・2026年9月確認)