• ノウハウ
  • |Remogu(リモグ)" />

    Kotlinフリーランスで稼ぐ人が知っている7つの真実|Google公式言語×フルリモート×高単価三拍子そろったエンジニアの正解

    Remogu(リモグ)が2024年に発表した「フリーランスエンジニア職種別・言語別の月額報酬ランキング」で、Kotlinは言語・フレームワーク別の9位にランクイン。前回調査から報酬額が上昇し、Androidエンジニア全体でも前回10位から7位へと2ランク急上昇を果たしました。

    市場が示すシグナルは明確です。Kotlinを武器に持つエンジニアへの需要は、確かな上昇曲線を描いています。それはなぜか。Android市場の拡大、Google公式言語としての地位確立、そしてサーバーサイドやクロスプラットフォームへの領域拡張――複数の追い風が同時に吹いているからです。

    本記事では、Remoguの調査データと総務省・厚生労働省の公的統計、テレリモ総研の調査、Kotlin公式情報をもとに、「Kotlinフリーランスで稼ぐために知っておくべき7つの真実」を余すところなく掘り下げます。

    1.真実① Androidエンジニアの月額報酬が9.1万円も跳ね上がった

    1-1.Remogu調査が明らかにした報酬上昇の実態

    株式会社LASSICが運営するリモートワーク特化型の人材サービス「Remogu(リモグ)」が2024年に公表した調査レポートは、フリーランスエンジニアの報酬市場に重要な変化が起きていることを示しています。

    調査対象は2023年1月〜2024年2月にRemoguの顧客企業から発生したフリーランス案件2,450件。フルリモートワーク×フリーランスエンジニアに限定した国内でも希少な実態調査です。

    【Androidエンジニアの月額報酬】

    順位職種2022年 月額報酬2024年 月額報酬
    1CTO / VPoE / テックリード約93.9万円約98.9万円(+5.0万円)
    4iOSエンジニア前回9位4位へ(+9.2万円)
    7Androidエンジニア前回10位7位へ(+9.1万円)★
    全体全12職種の平均月額報酬約73.5万円約76.5万円(+3.0万円)

    出典:Remogu「2024年度最新 フリーランスエンジニア職種別・言語別の月額報酬ランキング」(2024年4月)

    調査対象:2023年1月〜2024年2月に案件発生したRemogu顧客フリーランス案件2,450件。支払い上限金額から算出(源泉所得税込み)

    1-2.言語別ランキングでKotlinは9位に堂々ランクイン

    言語・フレームワーク別ランキング(全71言語・フレームワーク対象)では、Kotlinは9位に位置し、「React Native(7位)」「Swift(18位)」とともにモバイル系言語として引き続きランクインしています。

    順位言語・フレームワークカテゴリ備考
    1SAPエンタープライズ月額104.0万円
    2〜6位インフラ系(6言語ランクイン)インフラ・クラウド高需要継続
    7React Nativeモバイルクロスプラットフォーム
    9Kotlinモバイル・バックエンド前回より報酬額アップ ★
    15Django(Python系)AI・データ分析Python本体はランク外→Django15位
    18Swiftモバイル(iOS)報酬額アップ

    出典:Remogu「2024年度最新 フリーランスエンジニア月額報酬ランキング」(2024年4月)

    Remoguの分析によると、コロナ禍の「おうち需要」が一般化したことでモバイルアプリ需要が定着し、スマホで楽しめるコンテンツや生活の質を高めるアプリの開発が継続的に増加しています。「モバイルエンジニア、インフラエンジニアは市場において希少な存在であるため、これからも報酬は上昇するものと考えられる」と同社は分析しています。

    2.真実② Kotlinとは何か―Google「公式推奨」の意味を正確に理解する

    2-1.JetBrainsが生み出し、Googleが育てた言語

    Kotlinは、チェコのJetBrains社が2011年に開発した静的型付けのプログラミング言語です。Java仮想マシン(JVM)上で動作し、Javaとほぼ100%の相互運用性を持ちながら、より安全で簡潔なコードを書けることが最大の特長です。

    2017年のGoogle I/OでAndroid公式開発言語として採用が発表され、2019年には「推奨言語」へ格上げされました。Android DevelopersのKotlin公式ページには、「Googleは、AndroidプラットフォームがオープンなデベロッパーエコシステムをKotlinを選択することで維持するという方針を示す」と明記されています。

    2-2.Kotlinの4つの技術的優位性

    特長内容と意義
    Null安全性コンパイル時にNullPointerExceptionを防止。バグの主要因を根本から排除し、品質の高いコードを生み出します。クライアントへの信頼が高まり、案件継続につながります。
    Java互換性既存のJavaコード・ライブラリをそのまま呼び出せます。JavaエンジニアがKotlinに移行するハードルが低く、JavaからKotlinへの移行案件が継続的に生まれる背景にもなっています。
    コルーチン非同期処理をシンプルに記述できます。大量のI/O処理が発生するサーバーサイドで特に力を発揮。JetBrainsの公式ブログはSpring FrameworkへのコルーチンサポートにもKotlinが有利と明示しています。
    マルチプラットフォーム(KMP)Android・iOS・デスクトップ・Web・サーバーサイドにわたってコードを共有できます。KotlinのMultiplatform機能は本番環境対応済みで、DuolingoやMcDonald’sなどグローバル企業が採用しています。

    2-3.Kotlin 2.0が持ち込んだ技術的な前進

    2024年5月にリリースされたKotlin 2.0では、新しいK2コンパイラが安定版として正式導入されました。

    すべてのコンパイラバックエンドが統一パイプラインを使用するようになり、コンパイル速度の大幅な向上が実現しています。

    Stack Overflowの「2024 Developer Survey」(約9万人対象)では、Kotlinを使用したエンジニアの約6割が高評価を示しており、現場での支持は着実に高まっています。

    3.真実③ 日本のフリーランス209万人が示す「働き方の地殻変動」

    3-1.総務省が初めて基幹統計で把握した、フリーランスの実像

    総務省が2023年7月に公表した「令和4年就業構造基本調査」は、日本の就業構造を5年ごとに調査する基幹統計として、初めてフリーランスの実態を把握した歴史的な調査です。

    調査項目数値前回比(5年前)
    本業がフリーランスの数209万人(有業者比3.1%)初の基幹統計把握
    副業がある者(非農林業)305万人(副業者比5.0%)+60万人増
    追加就業希望者(非農林業)493万人+93万人増
    フリーランスを選ぶ最大の理由(男性)専門的な技能等を生かせるから(32.5%)積極的な選択が主因

    出典:総務省「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」(2023年7月公表)

    重要なのは、フリーランスを選ぶ理由の上位2位が「専門的な技能等を生かせるから(32.5%)」「自分の都合のよい時間に働きたいから(29.5%)」であり、「正規の職員・従業員の仕事がないから」という不本意な理由の割合が低い点です。

    これはKotlinエンジニアにとって重要な示唆を持ちます。専門スキルを武器に、自らの意思でフリーランスという働き方を選んでいる層が拡大していることは、「Kotlinという専門性+フリーランスという選択」が時代と合致していることを意味しています。

    出典:総務省「統計Today No.197 基幹統計として初めて把握したフリーランスの働き方」

    4.真実④ 2030年に79万人不足するIT人材市場でKotlinが有利な理由

    4-1.構造的な売り手市場が続く

    情報処理推進機構(IPA)の調査によると、2030年にはIT人材が最大約79万人不足すると予測されています。厚生労働省の「令和6年(2024年)雇用動向調査結果」では、情報通信業の離職率は8.1%と、全産業平均(13.3%)を5ポイント以上下回っており、採用しても定着しやすい職種です。

    有効求人倍率は情報処理・通信技術者で1.6倍以上を維持しており(厚生労働省「一般職業紹介状況」2024年)、1人の求職者に対して1.6件以上の求人がある状態です。Kotlinという稀少スキルを持つエンジニアは、この構造的な売り手市場の中でさらに有利な立場にいます。

    4-2.Remoguが示す案件比率:サーバーサイドが40%を占める

    Remoguの案件比率調査では、職種別の1位は引き続きサーバーサイドエンジニアで全体の40%を占めています。

    Kotlinはサーバーサイド開発(KtorやSpring Boot)にも対応できるため、モバイル案件だけでなくバックエンド案件への参入も視野に入ります。

    ■ KotlinがIT人材不足に強い3つの理由

    ①Javaエンジニアからの移行コストが低いため、Kotlin習得者の絶対数が他の新興言語に比べて増えにくく、希少性が保たれやすい。
    ②Androidという世界シェア首位のOSと不可分の関係にあるため、需要の基盤が揺らがない。
    ③Kotlin Multiplatformにより、モバイル・サーバーサイド双方の案件に対応できるため、クライアントのニーズに合わせてスコープを広げやすい。

    5.真実⑤ 約85%のエンジニアがリモートワークを望んでいる

    5-1.テレリモ総研が突き止めた、リモートワーク需要の底堅さ

    株式会社LASSICが運営するテレワーク・リモートワーク総合研究所「テレリモ総研」の調査では、約85%のワーカーがリモートワークでの勤務を希望していることが明らかになっています。

    さらに同研究所の別調査では、リモートワークを完全中止して100%出社に方針が変わると、56%以上の方が「転職を考える」と回答しています(n=1,044)。これは、リモートワークがもはや「特別な福利厚生」ではなく、エンジニアにとっての「働く条件の前提」に変化していることを示しています。

    調査結果数値・インパクト
    リモートワーク希望者の比率約85%(テレリモ総研調査)      
    フル出社への切替で「転職を考える」56%以上(n=1,044)

    5-2.Kotlin案件はリモートとの相性が高い

    Kotlinを用いるモバイルアプリ・SaaS開発では、GitHub・CI/CD・コードレビューをオンラインで完結させるモダンな開発スタイルが浸透しています。

    フルリモートワーク×フリーランスの掛け合わせで、海外在住の優秀なエンジニアを獲得できた事例が生まれており、地理的な制約を超えたキャリア設計が可能な言語です。

    6.真実⑥ 月単価を最大化する「フルスタックKotlin」の設計図

    6-1.スキルレベル別 単価の目安

    Remoguの平均月額76.5万円、全体ランキング上位の報酬水準を踏まえると、Kotlinフリーランスの単価は習得スキルのレイヤーによって段階的に引き上げることができます。

    【報酬の目安】(編集部調べ)

    スキルレベル主なスキルセット想定月単価の目安
    入門レベルKotlin基礎・Androidアプリ・Jetpack Compose・Git60〜70万円前後
    中堅レベル上記+Spring Boot(Kotlin DSL)・コルーチン・CI/CD・MVVM設計70〜85万円前後
    上級レベル上記+Kotlin Multiplatform・Ktor・アーキテクト経験・リード経験85〜100万円以上
    テックリード級上記+CTO/VPoE機能・技術選定・チームビルディング実績98.9万円超(Remogu調査1位水準)

    6-2.差別化の核心:Kotlin Multiplatformという「希少性の源泉」

    JetBrainsの公式サイト(kotlinlang.org)では、Kotlin Multiplatform(KMP)がAndroid・iOS・デスクトップ・Web・サーバーサイドすべての本番環境で使用できると明示されています。

    Kotlin公式のキャッチコピーは「Concise. Multiplatform. Fun.」であり、マルチプラットフォーム対応は言語の中核戦略です。

    KMPを習得すると、一つのコードベースでモバイルとサーバーサイドを同時に開発できる「フルスタックKotlin」エンジニアとして市場に立てます。スタートアップやモバイルファースト企業からの「一人でフロントもバックも見られる」という需要に応えられることは、単価交渉で明確なアドバンテージになります。

    7.真実⑦ 2030年を見据えた次の一手――サーバーサイド&KMPという伏線

    7-1.サーバーサイドKotlinという「次の主戦場」

    国内ではLINE、ヤフー、日本経済新聞社などがサーバーサイドKotlinを本番採用しています。

    海外ではAdobe、AWS、Atlassian、Expediaといったグローバルテック企業でも採用が進んでいます。JetBrains社のKotlinブログは、これらが「ビジネスクリティカルなアプリケーション」にKotlinを採用した事例であることを明示しており、Kotlinが成熟したバックエンド言語として地位を確立しつつある証左です。

    7-2.AIとの共存:自動化を「敵」ではなく「武器」にする

    AIコーディング支援ツールの台頭は、単純なコーディング業務の効率化を促します。しかしこれは、Kotlinエンジニアの価値を下げるのではなく、「より付加価値の高い仕事に集中できる環境」をもたらすと捉えるべきです。

    アーキテクチャ設計・コードレビュー・技術選定・クライアント折衝といった上流工程に対応できるKotlinフリーランスは、AIによる自動化が進む中でも価値を高め続けます。市場はすでに「技術力+ビジネス理解力」を持つハイブリッド型エンジニアへの需要増加を示しています。

    7-3.2030年を目指す3ステップ・キャリアパス

    フェーズ時期の目安重点スキル
    Step 1今〜1年以内Kotlin基礎・Android・Jetpack Compose・Git/CI
    Step 21〜3年Spring Boot(Kotlin)・Ktor・KMP・アーキテクト設計
    Step 33〜5年テックリード・フルスタックKotlin・AI活用開発・上流折衝

    8.まとめ―「稼ぐKotlinフリーランス」の条件は揃っている

    本記事で確認した7つの真実を一言でまとめると、「KotlinはGoogle公式言語・報酬上昇・リモート高適合という三つの追い風が同時に吹いており、フリーランスとして独立する条件が整っている言語」です。

    Remoguの調査が示したとおり、Androidエンジニアの報酬は2022年から2024年のわずか2年で9.1万円も跳ね上がりました。総務省の統計は、フリーランスという働き方が「不本意な選択」ではなく「専門性を生かした積極的な選択」として定着しつつあることを証明しています。そしてテレリモ総研が示す85%のリモート需要は、Kotlinエンジニアが最も恩恵を受ける数字です。

    7つの真実 チェックリスト

    • Remogu調査でAndroidエンジニアの月額報酬が前回比+9.1万円、Kotlinは言語別9位にランクイン
    • GoogleがKotlinを「Android公式推奨言語」として明文化。Kotlin 2.0でコンパイル速度も向上
    • 総務省「令和4年就業構造基本調査」:本業フリーランス209万人。積極的な選択が主因
    • 厚生労働省データ:情報通信業の有効求人倍率1.6倍超。2030年に最大79万人のIT人材不足
    • テレリモ総研:約85%のワーカーがリモートワーク希望。フル出社化で56%超が転職検討
    • KotlinはKMP(Kotlin Multiplatform)でAndroid・iOS・サーバーサイドの三刀流が可能
    • サーバーサイドKotlinはLINE・AWS・Atlassianなど国内外大手が本番採用済み。次の主戦場へ

    Kotlinを武器にフリーランスとして独立を考えている方、あるいは単価アップを目指している方にとって、今がまさに動き出す好機です。常に技術のアップデートを考える方には、公式の学習コンテンツ(https://kotlinlang.org)もおすすめです。

    【主要参考情報・出典一覧】