【2024年度最新】フリーランスエンジニア『職種別・言語別の月額報酬ランキング』調査から見るエンジニア獲得のカギとは!?
~過熱するエンジニア獲得競争に打ち勝つカギは「報酬」「環境」「雇用形態」~
獲得競争が過熱し続けているエンジニア採用市場。2024年も多くの企業がしのぎを削る状況ですが、その中で勝ち残るカギはどこにあるのでしょうか?
リモートワーク(テレワーク・在宅勤務)に特化した人材サービス「Remogu(リモグ)」(運営:株式会社LASSIC)は2022年に引き続き、<フルリモートワーク×フリーランスエンジニア>における最新の報酬事情を調査、分析し、エンジニア採用に役立つポイントをまとめました。
優秀なエンジニアの獲得を目指す採用ご担当者の方は、ぜひご一読ください。
2024年最新!フリーランスエンジニアの報酬事情と2022年との比較
職種別 月額報酬ランキング
まず、全12職種から月額の報酬を集計した結果は、以下の通りでした。
【2022年/2024年 ランキング比較】
・職種別ランキング1位は、引き続きCTO/VPoE/テックリード(約98.9万円、約5万円アップ)
・モバイル系職種の報酬の上り幅が顕著(iOSエンジニア、Androidエンジニアともに9万円以上アップ)
・全体の平均月額報酬および上位12位の平均月額報酬は約76.5万円と、約3万円アップ
ランキングトップ2が、プロジェクトをトラブルなく成功へ導くマネジメント系の職種である点は2022年調査から変化はありませんが、前回5位であったインフラエンジニア/SREが2ランクアップを果たしているのは注目すべきポイントです。
また、iOSエンジニア(前回9位→今回4位、約9.2万円アップ)、Androidエンジニア(前回10位→今回7位、約9.1万円アップ)など、モバイル系エンジニアのランクアップ、報酬アップが顕著であるのも大きな特徴といえるでしょう。
ランキング全体で見ると、半数の職種の報酬がアップしていました。
言語・フレームワーク別 月額報酬ランキング
続いて、全71の言語・フレームワークから、上位20位までの報酬を集計した結果は、以下の通りでした。
【2022年/2024年 ランキング比較】
・言語・フレームワーク別ランキング1位はSAP(104.0万円)
・「Python」がランク外となるも、「Python」のフレームワーク「Django」は15位にランクイン
・インフラ系、モバイル系の言語・フレームワークがランクアップ
・インフラ系の言語・フレームワークが20位中6つランクイン
・全体的に報酬額が上昇、上位20位の平均月額報酬は5万円以上アップ
2024年1位はSAPという結果になりました。SAPが抱える「2027年問題」に向けて急速にニーズが高まっていることが伺えます。
2位以下については、インフラ系のスキルが6つランクインしており、総じて市場価値が高いことが見受けられます。
また、 7位、9位、18位にモバイル系の言語・フレームワークである「React Native」「Kotlin」「Swift」が引き続きランクインし、報酬額が上がっていることも見逃せません。
これらは、コロナ禍に増加した「おうち需要」が一般化したことが要因と考えられます。
家にいながらスマホで手軽に楽しめるコンテンツや、普段の生活の質を高めるようなアプリが増え、モバイル系の開発はこれからも需要が高止まりすることが想定されます。
さらに、こうしたコンテンツ、アプリの普及により全体のトラフィック量が増え(※1)、それに対応するためにインフラを再構築する必要も生じたと考えられます。具体的には、マイクロサービス化やコンテナ化といった、これまでとは異なるスキルが求められるようになり、これがインフラ系の報酬上昇につながっているのではないでしょうか。
※1 参考:総務省|令和5年版 情報通信白書|データ流通量の爆発的増加
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/nd121100.html
市場において、モバイルエンジニア、インフラエンジニアは、まだまだ希少な存在であるため、これからも報酬は上昇するものと考えられます。
また、前回4位の「Python」がランク外となった一方、「Python」のフレームワークである「Django」が15位にランクインしていることから、機械学習やデータ分析に関わるスキルは、市場価値が維持されていることがわかります。 これは、さまざまな業界でAIの活用が一般的となったことに由来すると考えられ、AI関連の開発案件の報酬も今後アップしていくと予測されます。
職種別 案件比率
それでは、市場における職種別の案件比率はどのようになっているのでしょうか。
Remoguが企業からお預かりしている案件をもとに紐解くと、以下のようになりました。
【2022年/2024年 ランキング比較】
・2024年のランキング1位は、前回同様「サーバーサイドエンジニア」で全体の40%
・全体的に、前回調査から大きな変化は見られない
案件比率が一番高いのは、前回同様サーバーサイドエンジニア案件となり、割合的にも前回調査から大きな変化はありませんでした。ITサービスを支えるバックエンドのシステムは、ますます複雑化し、影響範囲も拡大していますので、求められる工数の増大を示すこの結果は、当然と言えるでしょう。
サーバーサイドエンジニアの案件が豊富ということは、求職者にとっては選択肢が豊富であり、魅力的な条件に惹かれて転職活動をスタートさせる人も多い職種と言えます。
自社固有の要件で開発したシステムに精通した人材を手放すことは大きな損失になりますので、雇用の維持に努めるこが肝要と言えそうです。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、最新の技術を持つ新たなサーバーサイドエンジニアを獲得したいと考える場合には、競争率が高い職種であることを踏まえて条件等を設定する必要があるでしょう。
以上、現在のフルリモートワーク×フリーランスエンジニアの市場を、前回調査と比較しながら見てきました。
結果として、報酬水準は全体的に上昇傾向にあり、これまでの報酬水準と同一では獲得競争において優位を保つのが難しいことが分かります。
リモートワークを希望するワーカーは約85%!
ところで、最近はリモートワークを縮小し、オフィス出社へ回帰する動きが見られます。
しかし、当社が運営するテレワーク・リモートワークに関する調査機関「テレリモ総研」( https://www.lassic.co.jp/teleremo/ )の調査(※2)によると、約85%のワーカーがリモートワークでの勤務を希望しているということが分かりました。
Remoguでも、リモートワーク希望のエンジニア登録者数も、リモートワーク可の案件も増加の一途を辿っております。
また、テレリモ総研の別の調査では、リモートワークを完全中止して100%出社(フル出社)に会社の方針が変わると、56%という半数以上の方が「転職を考える」という結果になりました。
出典:テレリモ総研調査「リモートワークから出社に会社方針が変わったら?」 (n=1,044)
エンジニア獲得競争に打ち勝つカギは、「報酬」「環境」「雇用形態」
以上の結果から、優秀なエンジニア獲得のためにおすすめしたいポイントは3点です。
1.報酬水準を上げる
全体的にエンジニアの報酬が上昇していることを踏まえ、これまでの報酬水準に縛られず、市場単価と照らし合わせた上で、報酬を設定することが大切でしょう。
2.リモートワークを積極的に導入・維持する
優秀なエンジニアを獲得する、あるいは囲い込み続けるためには、働きやすい環境づくりも欠かせません。リモートワークというワークスタイルがエンジニアと相性が良いことを考え合わせると、リモートワークは積極的に導入・維持されることをおすすめします。
3.フリーランスエンジニアを活用する
人材活用の目線をフリーランスにまで広げると、母集団は一気に増加します。豊富な経験とスキル、柔軟な働き方が強みであるフリーランスエンジニアは、正社員とは異なる価値発揮も期待できます。
Remoguの顧客においても、<高単価×フルリモートワーク×フリーランス>という条件によって、海外在住の優秀なエンジニアを獲得できた事例もあり、このような成功例はこれからの時代の新たな可能性となるでしょう。
Remoguは、コロナ禍でリモートワークが普及する前から、住む場所にとらわれない働き方が増えることを見据え、「フルリモートワーク」にこだわったサービスを提供してきました。
「報酬水準の設定」「リモートワークの導入」「フリーランスの活用」等について、ご不安な場合は、豊富な成功事例をもとにご支援させていただきますので、ぜひお気軽に、Remoguにご相談ください。
引き続き、一人でも多くのITエンジニアと、ITエンジニアを必要とされる企業とが出会えるよう、ご支援して参ります。
Remoguへは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
【調査概要】
調査対象:「Remogu」が顧客からお預かりしたフリーランス案件のうち、2023年1月~2024年2月に案件発生した2,450件
月額報酬について:支払い上限金額から算出、表記は全て源泉所得税込み
【参考:前回(2022年)調査について】
記事URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000069473.html
調査対象:「Remogu」が顧客からお預かりした案件のうち、2021年11月~2022年7月に案件発生した、フルリモートかつ週5日を稼働とする案件3797件
月額報酬について:支払い上限金額から算出、表記は全て源泉所得税込み
※2 参考:テレリモ総研 定期調査2022 調査概要
調査期間:2022年9月30日~2022年10月3日
全体サンプル数:2,285名
本調査:1,066名
本調査要件:20歳~65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1,066名