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    請求書の送付をメールでするなら?フリーランスエンジニアが確かめる電子データの保存方法と3つのルール

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「請求書のメール送付」を示す図です。メールで送る/電子保存/7年間残すを並べています。強調しているのは電子保存です。

    📘 この記事でわかること

    • 請求書はインボイスとして電子メールで送れることと、送った電子データを7年間保存する期限の数え方
    • 電子取引データの保存に必要な、改ざん防止・確認の備え・検索という3つのルールの中身
    • 専用のシステムがなくても、事務処理規程や索引簿で改ざん防止と検索に対応できる方法

    月末に案件の請求書を作り、電子データにしてメールで取引先に送りました。送った電子データをどう残しておけばよいのか、受け取る請求書のメールも同じ扱いになるのかが分かりませんでした。取引に関する電子データを受領または交付した場合は、その電子データを電子のまま保存することが義務付けられています7。

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    1. インボイスは、電子メールで電子データとして送れます

    適格請求書、いわゆるインボイスは、紙で交付する代わりに、電磁的記録として提供することもできます1。電磁的記録による提供の方法には、電子メールによる電子データの提供も含まれます2。

    電磁的記録による提供の方法は、メールだけではありません。企業間でデータをやり取りするEDI取引や、インターネット上のサイトを通じた提供もあります2。

    電子メールも、電子データで渡す方法のひとつです

    表1にまとめます。

    方法中身
    EDI取引企業間でデータを交換する取引での提供
    電子メールメールでの電子データの提供
    サイトインターネット上のサイトを通じた提供

    2. 送った電子データは、7年間残します

    提供した電磁的記録は、提供した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から、7年間保存しなければなりません3。

    ただし、保存の仕方にも条件があります。電子データのまま保存するときは、タイムスタンプを付す、訂正や削除の履歴が残るシステムを使う、訂正や削除の防止についての事務処理の規程を定めて運用し備え付ける、のいずれかの措置などが必要です4。

    電子データのまま保存するときに必要なのは、改ざん防止の措置だけではありません。システム概要書を備え付けること、保存した電子データを画面と書面に速やかに出力できるようにディスプレイ・プリンタとその操作説明書を備え付けること、検索機能を確保することも求められています5。

    送ってから保存までの流れを、図にすると

    図1に流れを示します。

    図1:送った請求書の残し方
    電子データを メールで送る 送った電子データを 残す 7年間 保存する

    出典:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」をもとに作成

    3. 個人事業者も、電子取引データの保存に対応が必要です

    電子帳簿等保存制度は、電子帳簿等保存・スキャナ保存・電子取引データ保存の3つに区分されています。このうち電子帳簿等保存とスキャナ保存は希望する場合の対応ですが、電子取引データ保存は法人だけでなく個人事業者にも対応が求められます6。

    対応が求められる範囲は、請求書だけではありません。書面でやり取りしていた場合に保存が必要だった注文書・契約書・領収書・見積書・請求書などに相当する電子データを受領または交付したときは、その電子取引データを電子のまま保存することが義務付けられています7。冒頭で触れた、送った請求書も、取引先から受け取った請求書のメールも、ここに含まれます。

    4. 保存のルールは、改ざん防止・確認の備え・検索の3つです

    電子取引データを電子のまま保存するときの、原則的なルールは3つです。改ざん防止のための措置をとること、保存したデータを確認するためのディスプレイやプリンタなどを備え付けること、そして日付・金額・取引先の3つの要素で検索できるようにすることです8。

    このうち改ざん防止のための措置には、複数の選び方があります。タイムスタンプが付与されたデータを受け取る方法、受け取ったデータにタイムスタンプを付与する方法、訂正や削除の履歴が残るシステムで授受と保存を行う方法、そして事務処理規程を定めて運用し備え付ける方法です9。

    3つのルールを、表で並べると

    表2にまとめます。

    ルール中身
    改ざん防止いずれかの措置をとります9
    確認の備えディスプレイやプリンタなどを備え付けます8
    検索日付・金額・取引先で探せるようにします8

    5. 専用のシステムがなくても、事務処理規程で改ざん防止ができます

    改ざん防止のための措置は、タイムスタンプ付きのデータを受け取る方法や、訂正・削除の履歴が残るシステムを使う方法だけではありません。事務処理規程を定めて運用し、備え付ける方法も、改ざん防止の措置のひとつです9。

    資料は、専用のシステムを導入しない方法もあるとしています9。

    システムを使う方法と、使わない方法を、図にすると

    図2に、2つの選び方を示します。

    図2:改ざん防止の4つの方法
    システムを使う タイムスタンプの 付与 訂正削除の履歴が 残るシステムでの 授受・保存 システムを使わない 事務処理規程を 定めて運用し 備え付ける

    出典:国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」をもとに作成

    6. 検索は、索引簿やダウンロードへの対応でもできます

    検索の要件は、専用のシステムを使わなくても満たせます。表計算ソフトなどで索引簿を作るといった、簡易な方法でも満たせます12。

    検索の要件を満たす必要がない人もいます。基準期間(2年前)の売上高が5,000万円以下の人などは、電子取引データのダウンロードの求めに応じられるようにしておけば、検索の要件を満たす必要はありません10。

    こうしたルールのいずれかに対応できていない場合でも、対応するまでの間には猶予措置が設けられています11。

    検索の要件を、図で見ると

    図3に、検索の要件を満たす2つの経路を示します。

    図3:検索の要件の満たし方
    検索の要件を満たす方法 索引簿などの 簡易な方法 売上高5,000万円 以下の人など ダウンロードの 求めに応じる

    出典:国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」をもとに作成

    7. メールで送る前に、3つを確かめます

    まず、送った電子データをどこに残すかです。提供した電磁的記録は、提供した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から、7年間保存する場所を用意します3。

    次に、改ざん防止の措置です。事務処理規程を定めて運用し備え付ける方法など、いずれかの措置をとっているかを確かめます9。あわせて、保存したデータを確認するためのディスプレイやプリンタなどの備えも欠かせません8。

    最後に、検索の方法です。日付・金額・取引先の3つの要素で検索できるようにする方法として、索引簿などの簡易な方法も使えます12。

    確かめることを、表にすると

    表3にまとめます。

    確かめること中身
    保存先送った電子データを7年間残せる場所を用意します3
    改ざん防止事務処理規程など、いずれかの措置をとります9
    検索の方法索引簿などで日付・金額・取引先から探せるようにします12

    送るまでの順番を、図にすると

    図4に、確かめる順番を示します。

    図4:確かめる順番
    1 保存先を 確かめる 2 改ざん防止を 確かめる 3 検索の方法を 確かめる

    図の作成:Remogu編集部。ここまで確かめた内容を整理したもので、統計データではありません

    インボイスは、電子メールで電子データとして送れます12。送った電子データは7年間保存し3、法人だけでなく個人事業者も、電子取引データの保存に対応します6。ルールは、改ざん防止・確認の備え・検索の3つで8、専用のシステムがなくても、事務処理規程や索引簿で対応できる方法があります912。

    取引に関する電子データを受領または交付した場合は、その電子データを電子のまま保存することが義務付けられています7。送った請求書も受け取った請求書も、日付・金額・取引先で探せる形で残します12。

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    出典・参考情報

    *1 国税庁「インボイス制度の理解のために」リーフレット(2026年4月・2026年9月確認)
    *2 国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」インボイスQ&A(2026年5月・2026年9月確認)
    *3 国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」インボイスQ&A(2026年5月・2026年9月確認)
    *4 国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」インボイスQ&A(2026年5月・2026年9月確認)
    *5 国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」インボイスQ&A(2026年5月・2026年9月確認)
    *6 国税庁「電子帳簿等保存制度を活用して、デジタル化をさらに進めてみませんか」リーフレット(2026年6月・2026年9月確認)
    *7 国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」リーフレット(2024年11月・2026年9月確認)
    *8 国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」リーフレット(2024年11月・2026年9月確認)
    *9 国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」リーフレット(2024年11月・2026年9月確認)
    *10 国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」リーフレット(2024年11月・2026年9月確認)
    *11 国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」リーフレット(2024年11月・2026年9月確認)
    *12 国税庁「電子取引データを適切に保存できていますか」リーフレット(2024年11月・2026年9月確認)