フリーランスエンジニアの納税証明書|「その1」「その2」の違いとe-Taxでの取り方
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

📘 この記事でわかること
- 納税証明書には「その1」から「その4」まで4種類があることと、いずれも住所地を所轄する税務署へ請求する書類だという基本
- 請求の方法はオンライン(e-Taxソフト)と書面の2つがあることと、受け取り方によって電子証明書等の要否が変わる点
- オンラインと書面で異なる手数料の額と、申告や納税の直後は当日に発行できない場合があるという注意点
案件に関わる手続きの書類として、納税証明書の提出を求められました。名前を見ると、その1、その2と数字が続き、どれを用意すればよいのか分からなくなりました。請求先も一つに絞れず、手が止まりました。納税証明書は、住所地を所轄する税務署に請求する書類です3。
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1. 納税証明書は、納税額や所得金額の証明書です
まず、提出を求められた書類がどんなものかを確かめます。納税証明書は、確定申告書等を提出した場合の納税額や所得金額、または未納の税額がないことを証明する書類です1。
「その1」から「その4」まで、証明する内容が違います
国税庁の手続きでは、証明の内容によって4つの種類が示されています2。「その1」は、納付すべき税額や納付した税額及び未納税額等の証明です。「その2」は所得金額の証明です。
残る2つのうち、「その3」は未納の税額がないことの証明です。「その4」は、証明を受けようとする期間に滞納処分を受けたことがないことを証明します2。
どの種類が必要になるかは、提出先次第です。所得を証明したい場面もあれば、未納の税額がないことを示したい場面もあります。請求の前に、必要な種類を提出先へ確かめます。
4種類の証明を、まとめて見比べます
ここまでの内容を、表でも確かめます。4つの証明は、それぞれ証明する内容が違います。同じ「納税証明書」という名前でも、示す中身は一つではありません。
| 種類 | 証明する内容 |
|---|---|
| その1 | 納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等の証明 |
| その2 | 所得金額の証明 |
| その3 | 未納の税額がないことの証明 |
| その4 | 証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けたことがないことの証明 |
つまり、書類を選ぶときに見るのは「納税証明書」という名前だけでなく、その先の種類です。次に、この証明書をどこへ請求すればよいのかを確かめます。
2. 請求先は、住所地を所轄する税務署です
次に、請求先を確かめます。納税証明書の請求先は、現在の住所地、つまり納税地を所轄する税務署です3。
請求の方法は、オンラインと書面の2つです
税務署への請求方法の1つが、オンラインです。スマートフォンやタブレット、パソコンからe-Taxソフト(WEB版)を使って請求します4。
もう1つの方法が、書面です。郵送で送るか、税務署の窓口へ交付請求書を提出します9。
請求先から2つの経路に分かれます
ここまでの流れを整理すると、図のとおりです。請求先は住所地を所轄する税務署の1か所で、そこからオンラインと書面という2つの経路に分かれます。
出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」をもとに作成
では、オンラインで請求すると、証明書はどのように受け取れるのでしょうか。
3. e-Taxなら、受け取り方を3つから選べます
受け取り方は、大きく3つに分かれます。e-Taxソフト(WEB版)を使えば、スマートフォンやタブレット、パソコンから交付請求でき、受け取り方は電子納税証明書、税務署の窓口、郵送の3つから選べます4。どれを選ぶかで、そのあとに必要なものが変わります。
受け取り方によって、電子証明書等の要否が変わります
3つの受け取り方は、必要なものが同じではありません。電子納税証明書で受け取る方法と、郵送で受け取る方法は、電子証明書等が必要です5。
一方、税務署の窓口で受け取る方法だけは、電子証明書等がなくても請求できます。必要事項を入力して送信するだけで、交付請求が完了します5。
手元に電子証明書等がないなら、窓口で受け取る方法を選びます。電子証明書等があるなら、電子納税証明書や郵送で受け取れば、税務署へ出向かずに済みます。
電子納税証明書は、繰り返し使えます
ダウンロードした電子納税証明書は、期限内であれば何度でも使えます。PDFファイルは、自宅やコンビニでの印刷も可能です6。
ただし、電子納税証明書の提出方法は、あらかじめ提出先に確かめるよう案内されています6。
窓口で受け取るなら、開庁時間を確かめます
オンラインで請求して税務署の窓口で受け取るときは、開庁時間が決まっています。税務署の開庁時間は、8時30分から17時までです8。
土曜日、日曜日、祝日等の閉庁日は、受付が行われていません8。平日の日中に、窓口へ立ち寄れる時間を確保しておく必要があります。
ここまでの3つの受け取り方を、図でも確かめます。電子証明書等が必要かどうかで、選び方が変わります。
出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」をもとに作成
受け取り方が決まれば、次に気になるのは費用です。では、これらを請求するには、いくらかかるのでしょうか。
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4. 手数料は、オンラインが370円、書面が400円です
費用は、請求の方法で変わります。手数料の計算に使う金額は、オンラインで請求するなら370円です7。書面で請求するなら400円です10。
その1・その2は、税目数と年度数の掛け合わせで決まります
「その1」と「その2」の手数料は、税目数、年度数、枚数を掛け合わせて決まります。オンラインなら、この3つの数に370円を掛けます7。書面なら、同じ3つの数に400円を掛けます10。
年度数や税目数が増えるほど、掛け合わせの数も大きくなる仕組みです。何年度分が必要かは、提出先の案内に沿って確かめます。
その3・その4は、枚数だけで決まります
一方、「その3」と「その4」は、税目数や年度数を掛けません。オンラインなら、枚数に370円を掛けるだけで決まります7。書面なら、枚数に400円を掛けます10。
「その1」「その2」に比べると、数える対象の少なさが特徴です。必要な枚数を、先に数えます。
ここまでの決まり方を、表でも確かめます。証明書の種類と請求の方法によって、掛け合わせる数と金額が変わります。
| 証明書の種類 | オンライン(370円) | 書面(400円) |
|---|---|---|
| その1・その2 | 税目数×年度数×枚数×370円 | 税目数×年度数×枚数×400円 |
| その3・その4 | 枚数×370円 | 枚数×400円 |
請求の前に、どの種類を、何年度分、何枚要るかを数えます。書面で請求するなら、何を用意すればよいのでしょうか。
5. 書面で請求するなら、郵送か窓口です
書面で請求する方法は、郵送と窓口の2つに分かれます。どちらも納税証明書交付請求書を使いますが、そろえるものは同じではありません9。
郵送で請求するときに、そろえるもの
郵送で請求するなら、納税証明書交付請求書と、手数料の金額に相当する収入印紙、切手を貼った返信用封筒を同封します9。
本人確認のための書類も必要です。番号確認書類の写しと、本人確認書類の写しを、請求書と封筒に同封します9。
収入印紙には、消印をしないよう案内されています10。
窓口で請求する方法
もう一つの方法が、窓口です。税務署の窓口に、納税証明書交付請求書を提出します9。
窓口で請求するなら、税務署へ出向く時間を確保しておきます。
ここまでの2つの方法を、図でも確かめます。郵送と窓口では、手順が違います。
出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」をもとに作成
書面での請求は、郵送か窓口かで手順が変わります。どちらの方法にするか、請求前に決めます。
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6. 申告や納税の直後は、当日に発行できない場合があります
ここまで、請求先と請求方法、手数料を確かめてきました。次に、いつ請求すればよいかを確かめます。
請求はいつでもできますが、直後は避けます
納税証明書は、随時請求できます。ただし、申告または納税をした直後は、当日中に発行できない場合があります11。
そのため、必要になる日が決まっているなら、申告や納税をした直後の請求は避け、余裕をもって請求日を選びます。
様式が変わります
国税システムの更改にともない、納税証明書の様式が変わります。国税庁は、令和8年9月24日以降の電子納税証明書と書面の納税証明書について、様式の概要を示しています12。
令和8年9月24日以降の証明書は、これまでとデザインが違います12。
では、請求する前に、何を確かめておけばよいのでしょうか。
7. 請求の前に、3つを確かめます
ここまで、納税証明書の種類や請求先、受け取り方や手数料を、一つずつ確かめてきました。実際に請求書を書く前に、もう一段階、立ち止まって確かめる点があります。
確かめる項目は、大きく3つあります
一つ目は、必要な種類と年度です。先ほど確かめた4つの種類のうち、どれが求められるかは提出先によって変わります2。何年度分が必要になるのかも、種類とあわせて提出先に確かめます。
二つ目は、受け取り方です。オンラインで請求するなら、受け取り方は電子納税証明書、税務署の窓口、郵送の3つから選べます4。手元に電子証明書等があるかどうかで、選びやすい方法が変わります5。
三つ目は、必要になる時期です。納税証明書は随時請求できますが、申告や納税をした直後は、当日中に発行できない場合があります11。提出の期限が決まっているなら、直後の請求は避けておきましょう。
ここまでの3つを、表に整理しました。
| 確かめること | 確かめる内容 |
|---|---|
| 種類と年度 | 提出先ごとに必要な種類と年度 |
| 受け取り方 | 電子納税証明書・税務署の窓口・郵送のいずれか |
| 必要になる時期 | 申告・納税の直後を避けた請求日 |
同じ3つを、今度は順番として図でも確かめます。
順番に確かめると、迷いにくくなります
種類と年度、受け取り方、時期は、それぞれ別の項目ですが、確かめる順番を決めておくと迷いにくくなります。まず種類と年度、次に受け取り方、最後に時期という順です。
出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」をもとに作成
3つとも、請求書を書く前に確かめておける項目です。ここまでの内容を踏まえて、最後に請求先をもう一度確かめます。
納税証明書は、住所地を所轄する税務署に請求します3。e-Taxで請求して窓口で受け取る方法なら、電子証明書等がなくても請求できます5。
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出典・参考情報
*1 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*2 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*3 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*4 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*5 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*6 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*7 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*8 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*9 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*10 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*11 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)
*12 国税庁「納税証明書の交付請求手続」(2026年・2026年9月確認)