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    週3日で受けられる案件はあるのか?稼働の分け方と条件の伝え方を解説

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「週3日の案件の稼働の分け方」を示す図です。週3日/残りの2日を並べています。強調しているのは週3日です。

    📘 この記事でわかること

    • 週3日の案件を「探す条件」ではなく「示す条件」に変える考え方と、続く仕事まで含めて稼働を組み立てる具体的な出し方
    • 工程が前から順に進む現場で日数より重視される観点と、見積りや契約の留意点を条件として伝える順番
    • 人材不足を背景にした声のかけやすさと、稼働が止まったときの対応を条件に含めるかどうかの考え方

    週3日という稼働日数を見て、案件が見つかるかどうかを気にする人がいます。実際に効いてくるのは、日数そのものではなく、残りの稼働をどう示すかという点です。開発の現場では外部への委託が広く使われており1、日数を絞った参画を受け止める余地はあります。ここでは、週3日という条件を「探す条件」ではなく「示す条件」に変える考え方を、実際の進め方に沿って整理します。

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    1. 週3日は探す条件ではなく示す条件

    委託を前提にした現場が土台にある

    競争にかかわる事業では、外部への委託による開発を行っている回答率が4割弱で最も高くなっています1。社内だけで完結させる前提ではなく、外の力を組み合わせて進める前提が、すでに現場の標準になっているということです。この前提を知っているかどうかで、条件を伝えるときの構え方が変わります。

    週3日という日数は、この前提の中では珍しい条件ではありません。むしろ問われているのは、限られた日数の中で何を進められるかを、こちらから具体的に言えるかどうかです。日数を伝えるだけで止まると、相手は残りの日数をどう補うかを想像するしかなくなります。

    だからこそ、日数は「探して見つかるもの」ではなく「示して伝わるもの」として扱う方が近道です。次の章からは、日数を絞ってでも声がかかりやすい状況と、その状況で何を示せばよいかを順に見ていきます。

    内製だけでは埋めきれない現場がある

    人材不足により内製化が進まない企業が多いことも示されています4。社内の人員だけで体制を整えたくても、そのための人が集まらず、結果として外部への委託に頼らざるを得ない現場があるということです。

    この状況では、フルタイムで入れる人だけを待つより、限られた日数でも工程の一部を着実に前へ進められる人を迎える方が、現場にとって現実的な選択になります。週3日という条件は、この現実的な選択の受け皿になり得ます。

    次章では、この「入ってほしい状況」がどれくらい広がっているかを、公的な調査の数値とあわせて見ていきます。

    2. 日数を絞ってでも入ってほしい状況

    量の不足を感じている企業が大半を占める

    DXを進める人材の「量」が不足していると答えた企業の割合は、合計で85.1%にのぼります2。質の不足ではなく量の不足が中心にあるという点は、日数を絞った参画の受け皿を考えるうえで見過ごせない事実です。

    量が不足しているという状況は、フルタイムで一人を確保できるまで待つより、日数を分けてでも早く手をつけられる人を迎える方が理にかなう、という判断につながりやすいものです。週3日という条件は、この判断の中で選ばれる余地を持っています。

    加えて、人材不足を感じているのは日本だけという調査結果もあります3。国内の現場ほど、限られた日数でも力になる人を積極的に迎える動機を持ちやすい状況にあるといえます。

    埋め方の違いで見えてくる差

    人材の不足を「内製の人員だけで埋めようとする場合」と「稼働日数を絞った委託で迎える場合」を並べると、時間の使い方に明確な差が出ます。次の表に、両者の違いを観点ごとに整理しました。

    観点内製の人員だけで埋めようとする場合稼働日数を絞った委託で迎える場合
    人が確保できるまでの期間人を迎える手続きが長引くと着手そのものが遅れる参画開始までの期間を短く保ちやすい
    特定の技術が必要な場面社内に経験者がいないと対応が止まる必要な工程だけを担う形で対応できる
    体制を組み直す柔軟さ人員配置の見直しに時間がかかる稼働日の組み合わせで調整しやすい

    この差は、日数を絞った参画を「不足を補う一つの手段」として扱う理由になります。示す側がこの差を理解したうえで条件を伝えると、日数の少なさは弱みではなく、早さと柔軟さの根拠として受け止められやすくなります。

    図1:週3日の稼働の分け方
    稼働日 空ける日 稼働日 空ける日 稼働日

    図の作成:Remogu編集部。稼働日の組み合わせの一例を整理したもので、統計データではありません

    3. 続く仕事を含めて稼働を出す

    本番の後も続く前提で計画する

    公的な指針では、運用フェーズも含めて日々改善していくことを前提に、予算・体制・日程を計画する必要があると整理されています5。開発を届けた時点で終わりではなく、その後の改善まで続く前提を、あらかじめ計画に織り込むという考え方です。

    この前提は、週3日という条件を伝えるときにも役立ちます。初期の構築だけを見て稼働を出すと、その後の改善対応が抜け落ちた見積りになりやすいためです。続く仕事まで含めて稼働を出すことで、日数が少なくても継続して力になれる範囲が明確になります。

    加えて、見積りを取得する際の留意点が、あらかじめ項目として置かれています6。何を確認すればよいかが整理されているということは、示す側にとっても、伝える内容を組み立てやすい材料になります。

    含める範囲で見積りの中身が変わる

    続く仕事を稼働に含めるかどうかで、見積りの中身は変わります。初期構築だけを対象にする場合と、その後の改善まで対象にする場合を並べると、示す内容の幅が違ってきます。次の表に整理しました。

    観点初期構築だけを稼働に含める場合運用改善まで稼働に含める場合
    見積りに含む範囲構築が終わるまでの作業に限られる構築後の改善対応まで含めて示せる
    体制の続き方区切りごとに体制を組み直す前提になる同じ体制で続けて対応しやすい
    日程の考え方納品日を区切りとして考える改善のサイクルを含めて考える

    週3日という限られた日数でも、続く仕事まで含めて稼働を出すと、示せる価値の幅は広がります。構築の一時点だけでなく、その後の改善に伴走できる稼働として条件を伝える方が、相手にとって受け止めやすい形になります。

    4. 工程が前から順に進む現場

    いまも主流なのは順に進める進め方

    開発の進め方は、いまも依然としてウォーターフォール型が主流です8。工程を前から順に進める形が広く続いており、途中の工程だけを切り出して稼働を分けにくい現場が多いということです。

    この進め方の現場では、日数の多さよりも、どの工程のどの位置にいるかが重視されます。設計が固まる前の週と、実装が進んでいる週とでは、求められる中身がまったく異なるためです。

    週3日という条件を伝えるときも、単に日数だけを示すのではなく、どの工程のどの位置で力になれるかをあわせて示すと、相手にとって受け入れやすい条件になります。

    部分的に取り入れる現場も増えている

    一方で、アジャイル開発は一部を含めると全体の2〜4割程度の企業が取り入れています7。順に進める進め方が主流である一方で、部分的に短い周期で進める工程を組み合わせる現場も一定数あるということです。

    この組み合わせがある現場では、区切られた期間の中で成果を示す進め方に慣れているかどうかが、日数の少なさよりも重視される場面があります。短い周期で区切られた工程に、稼働日を合わせて入れる余地があるかを確かめる価値はあります。

    次章では、順に進める現場を前提に、どの週にいるかがなぜ問われるのかを掘り下げます。

    5. どの週にいるかが問われる

    工程の位置で問われる中身が変わる

    工程を前から順に進める現場では8、週ごとに問われる中身が変わります。設計を固める週と、実装を進める週、確認を積み重ねる週とでは、示す力の種類が異なるためです。日数だけを伝えても、この違いは相手に伝わりません。

    加えて、契約では取引ごとに手間や工数がかかる点を課題に挙げる企業が多いことも示されています9。区切りを増やすほど手間が増えるという事情があるからこそ、どの週に何を担えるかをまとめて示す方が、相手にとって扱いやすくなります。

    週の位置ごとに示す中身を変える

    工程の段階ごとに、主に問われる中身と示すとよい中身は違います。次の表に、段階ごとの違いを整理しました。

    工程の段階主に問われること示すとよいこと
    設計を固める週前提を正しくくみ取れているかこれまでの整理や確認の進め方
    実装を進める週決めた前提どおりに形にできるか手を動かせる稼働日の位置
    確認を重ねる週気づいた点を早く伝えられるか週の中でのやり取りの取り方

    どの週にいるかを先に伝えておくと、区切りを増やす手間を心配する相手にとっても、稼働日数の少なさより見通しの立てやすさが伝わります。日数ではなく位置で示す発想が、条件を受け入れてもらう近道になります。

    図2:人材の量が不足していると答えた企業の割合
    人材の「量」が不足していると回答した企業の割合 不足していると回答 85.1% 0% 100%

    出典:IPA「DX動向2025」をもとに作成

    6. 止まったときの対応を含めるか

    整えている企業は半分程度にとどまる

    ITのリスク管理と業務継続計画については、全体の5〜6割程度の企業が整備しています10。逆にいえば、稼働が止まったときの対応をあらかじめ整えきれていない現場も一定数あるということです。

    この状況では、稼働日数を絞って参画する側が、止まったときにどう連絡を取り、どう作業を引き継ぐかをあらかじめ条件に含めておくことに意味があります。相手側の備えが薄い場面ほど、この一言が安心材料になります。

    本番稼働の後も改善を続ける前提で日程を計画する考え方と同じく5、止まったときの対応も、あらかじめ稼働の条件に織り込んでおく方が、後になって慌てずに済みます。

    含めるかどうかを条件のうちに置く

    止まったときの対応を条件に含めるかどうかは、稼働日数と同じくらい先に伝えておきたい点です。含めないまま進めると、いざというときの取り決めがなく、双方にとって不安が残る形になります。

    逆に、あらかじめ対応の範囲を条件として示しておけば、稼働日数が週3日であっても、抜け落ちなく進められる稼働として受け止められます。日数の少なさを補うのは、この備えの明確さです。

    次章では、ここまで見てきた材料を、実際にどの順番で相手に伝えるとよいかにまとめていきます。

    図3:続く仕事を含めた場合と含めない場合の見積り
    初期構築だけの場合 運用の改善は含めない 見積りは構築分のみ 運用まで含める場合 予算・体制・日程を計画 見積りの留意点を確認

    出典:デジタル庁「政府情報システムにおけるクラウドサービスの適切な利用に係る基本方針」をもとに作成

    7. 条件として伝える順番

    見積りの材料をそろえてから伝える

    見積りを取得する際の留意点があらかじめ項目として置かれているように6、条件を伝えるときも、思いついた順ではなく、あらかじめ決めた順番で伝える方が相手に伝わりやすくなります。

    外部への委託が広く使われている現場であればあるほど1、条件を整理して伝えられる相手の方が、話を先に進めやすい相手として受け止められます。順番を決めておくことは、日数の少なさをカバーする準備にもなります。

    ここまでの章で見てきた稼働日の組み合わせ、続く仕事を含めた稼働、工程の位置、止まったときの対応は、そのままこの順番の材料になります。次の図に、伝える順番として整理しました。

    図4:条件として伝える順番
    1 稼働日を 示す 2 続く仕事を 含めて示す 3 工程の位置 を示す 4 止まった時の 対応を示す

    図の作成:Remogu編集部。IPA・デジタル庁の資料を参考に整理したもので、統計データではありません

    週3日という条件は、この順番で伝えることで、探す条件から示す条件に変わります。Remogu(株式会社LASSIC運営)はリモートワーク案件に特化したエンジニアマッチングサービスとして、こうした条件を整理した状態で相談できる場を用意しています。

    週3日から始めて、後で日数を増やすことはできますか

    本番稼働の後も改善を続ける前提で予算・体制・日程を計画する考え方に沿えば5、最初は週3日で入り、続く改善の段階で稼働日を見直すという進め方は自然な流れです。最初の条件として、続く仕事を含めて稼働を出しておくと、後の相談もしやすくなります。

    稼働日を固定せず、曜日を変えながら続けることはできますか

    工程の位置によって問われる中身が変わるため8、曜日そのものより、どの週にどの工程を担えるかを先に伝えておく方が調整の余地は広がります。曜日を固定するかどうかは、その後の相談で決めやすくなります。

    稼働が止まった週の対応は、条件にどう含めればよいですか

    業務継続計画を整えている企業は全体の5〜6割程度にとどまるため10、止まったときの連絡先や引き継ぎの方法を、あらかじめ条件の一部として明文化しておくと、相手にとっても安心材料になります。

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    ※公開中の案件数は時期によって変わります。記事中の案件の傾向は執筆時点のものです。

    出典・参考情報

    *1 IPA「DX動向2025」外に出る仕事(2025年6月・2026年8月確認)
    *2 IPA「DX動向2025」人の足りなさ(2025年6月・2026年8月確認)
    *3 IPA「DX動向2025」日本固有の事情(2025年6月・2026年8月確認)
    *4 IPA「DX動向2025」内製の壁(2025年6月・2026年8月確認)
    *5 デジタル庁「政府情報システムにおけるクラウドサービスの適切な利用に係る基本方針」計画の作り方(2026年・2026年8月確認)
    *6 デジタル庁「政府情報システムにおけるクラウドサービスの適切な利用に係る基本方針」見積りの作法(2026年・2026年8月確認)
    *7 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」混在する現実(2025年4月・2026年8月確認)
    *8 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」工程の前提(2025年4月・2026年8月確認)
    *9 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」契約の負担(2025年4月・2026年8月確認)
    *10 IPA「2024年度ソフトウェア動向調査 簡易分析レポート」止まる備え(2025年4月・2026年8月確認)