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    【デジタル認証アプリ】本人確認APIの組み込み案件で問われる実装と必要スキルを整理

    「組み込むと本人確認ができる」を示す図です。マイナ/認証アプリ/API組込/本人確認を並べています。強調しているのはAPI組込です。開発担当と添えています。

    📘 この記事でわかること

    • デジタル認証アプリがスマホでの本人確認をどのように成立させているかという仕組みと、エンジニアの入口になるサービスAPIの組み込み方
    • マイナンバーカードによるオンライン本人確認と、署名用電子証明書を使った電子署名という2つの機能の違いと使い分け方
    • EC・金融・行政など利用が広がる場面と、伴走支援で最短2か月程度からサービスインに至る導入の進み方

    認証まわりのAPI実装を担当してきたエンジニアの中には、案件情報に並ぶ「本人確認」や「電子署名」という言葉が、具体的に何を指すのか掴みにくいと感じる場面があります。デジタル庁は2024年6月にデジタル認証アプリをリリースし、官民の様々なサービスでスマートフォンによる本人確認を可能にしています1。この記事では、サービスへのAPI組み込みから電子署名までの実装の姿と、案件でどこに関わることになるのかを整理します。

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    1. デジタル認証アプリは、スマホで本人確認を可能にする仕組みです

    案件を探していると、「本人確認」を扱う仕組みが乱立して見え、どれも同じに映ることがあります。その中でデジタル認証アプリは、国が示す一つの基盤という点で位置づけが異なります。まずこの仕組みが何を可能にしているのかを押さえておくと、案件の説明を読み解く土台になります。

    デジタル庁が2024年6月にリリースした

    デジタル認証アプリは、デジタル庁が2024年6月にリリースした仕組みです1。行政が独自に一から作った専用システムというより、官民のサービスが共通して使える本人確認の土台として提供されている点が特徴です。特定のサービスに閉じた認証ではなく、複数の事業者が利用できる基盤という位置づけが、後述するAPI組み込みのしやすさにつながっています。

    官民の様々なサービスで本人確認を可能にする

    この仕組みが可能にしているのは、スマートフォンを使った本人確認です1。紙の身分証を画面越しに映して照合するような手間のかかる方法ではなく、スマホとマイナンバーカードの組み合わせで完結する点が、官民の様々なサービスに広がっている理由です5。書類の準備よりも、認証フローの設計そのものに時間を割けるようになる変化とも言えます。

    デジタル認証アプリを軸にした案件を検討する際は、要件が「本人確認だけ」なのか「電子署名まで」なのかを早い段階で切り分けておくと、見積もりや設計の精度が上がります。案件情報の文面だけでは判断しにくい部分は、面談で具体的に確認しておく価値があります。

    【表1】デジタル認証アプリの案件で行き交う基本用語を整理します。似た言葉が並ぶ領域のため、名称と役割を最初にそろえておくと、案件の要件を読み違えにくくなります。以下では、名称・機能・案件で関わる場面を対応させて示します。実装を始める前にどの用語がどの機能を指すのかを確認しておくことで、クライアントとの認識合わせにかかる時間を短縮できます。

    用語意味案件で関わる場面
    デジタル認証アプリスマホで本人確認を可能にする仕組み全体導入検討時の全体設計
    デジタル認証アプリサービスAPIサービス側が組み込むAPIAPI連携の実装
    マイナンバーカードオンライン本人確認に使うICカード認証フローの設計
    署名用電子証明書電子署名に使う証明書電子署名機能の実装
    本人確認利用者が本人であることを確認する機能フロー設計・エラー処理
    電子署名文書への同意・署名を電子的に行う機能申請機能の実装
    図1:デジタル認証アプリの位置づけ
    デジタル認証アプリの位置づけ 利用者 スマホとマイナンバーカード デジタル認証アプリ スマホで本人確認を 可能にする仕組み 官民のサービスをつなぐ基盤 サービス EC・金融・行政手続など マイナンバーカード

    図の作成:Remogu編集部。デジタル庁「デジタル認証アプリ」の内容を整理したもので、統計データではありません

    エンジニアが実際に手を動かすのは、ここから先の段階です。次章では、サービス側にAPIを組み込んで本人確認を実装する具体的な流れを見ていきます。

    2. サービスにAPIを組み込んで本人確認を実装する

    設計書に「本人確認機能」と一行書かれていても、実装の中身は詳細に詰めていく必要があります。デジタル認証アプリの場合、その入り口は「デジタル認証アプリサービスAPI」の組み込みという具体的な作業に落ちます2。この節では、API組み込みとオンライン本人確認の中身を分けて見ていきます。

    「デジタル認証アプリサービスAPI」を組み込む

    サービス側は、「デジタル認証アプリサービスAPI」を組み込むことで、本人確認機能を導入できます2。API連携の形を取るため、既存のWebサービスやモバイルアプリに後から追加する実装がしやすく、認証基盤を一から作り直す必要がありません。エンジニアの役割は、このAPIをどこに呼び出し、結果をどう受け取り、業務ロジックにどうつなげるかという設計に集中します。

    マイナカードを使ったオンライン本人確認機能

    APIの組み込みによって実現するのは、マイナンバーカードを使ったオンライン本人確認機能です3。窓口や郵送でのやり取りを介さずに、スマホの操作だけで本人確認が完結する設計になります。実装で問われるのは操作画面の見た目よりも、確認が成立しなかった場合の分岐や、途中で離脱した利用者への案内といった、フロー全体の作り込みです。

    実装を進める中では、API連携部分の単体テストに加えて、確認が不成立になるケースを意図的に再現するテストの設計も欠かせません。想定外の入力やタイムアウトへの備えは、リリース後の問い合わせ対応を減らすことにもつながります。

    【表2】API組み込みを進める際に、実装の抜け漏れを防ぐために確かめておきたい観点をまとめました。API仕様の理解だけでなく、認証が失敗した場合の挙動や、記録の残し方まで含めて設計しておくと、後工程での手戻りを抑えられます。案件に着手する前のチェックリストとしても使える内容です。

    観点確認すること案件での位置づけ
    API仕様の把握エンドポイント・パラメータ・レスポンス形式の確認実装着手前の設計フェーズ
    認証フローの設計呼び出しのタイミングと画面遷移の整理フロントエンド・バックエンド連携
    エラー時の扱い確認不成立・タイムアウト時の案内設計UI/UX設計
    ログ・監査の設計実行記録の保存範囲と保存期間の整理運用・保守フェーズ
    図2:API組み込みの構成
    API組み込みの構成 サービス EC・行政手続など 既存のWeb/アプリ デジタル認証アプリ サービスAPI サービスに組み込んで 呼び出す形で使う オンライン本人確認 マイナンバーカードで 確認する

    図の作成:Remogu編集部。デジタル庁「デジタル認証アプリ」の内容を整理したもので、統計データではありません

    本人確認の実装を終えても、デジタル認証アプリが担う役割はそれだけではありません。次章では、もうひとつの機能である電子署名との関係を整理します。

    3. 本人確認と、電子署名という2つの機能

    本人確認の実装を任された案件で、電子署名の話も一緒に出てくると、どこまでが同じ仕組みの範囲なのか迷うことがあります。デジタル認証アプリは、本人確認だけでなく、署名用電子証明書を用いた電子署名にも対応しています4。2つの機能を分けて捉えると、案件の要件を整理しやすくなります。

    署名用電子証明書を用いた電子署名にも対応

    デジタル認証アプリは、署名用電子証明書を用いた住民票の取得など、オンライン申請での電子署名にも対応しています4。本人確認が「利用者が本人であることを確かめる」機能であるのに対し、電子署名は「利用者がその内容に同意した事実を残す」機能です。同じ基盤から呼び出される機能ではありますが、目的が異なるため、案件の要件定義でも別の機能として切り分けて扱う必要があります。

    本人確認と電子署名の違いと使い分け

    本人確認は認証の入り口として使われる場面が中心になり、電子署名は申請や契約の最終段階で使われる場面が中心になります。フロー全体を「まず本人確認、必要なら電子署名」という順序で設計しておくと、片方だけを実装する案件にも対応しやすくなります。実装範囲を確認するときは、案件が本人確認のみを求めているのか、電子署名まで含むのかを最初にすり合わせておくことが欠かせません。

    案件によっては、本人確認と電子署名のどちらか一方から着手し、後続フェーズでもう一方を追加する進め方も見られます。最初の契約範囲を明確にしておくことは、追加開発の交渉をスムーズにする観点でも役立ちます。

    【表3】案件に参画する際、本人確認と電子署名のどちらまでを実装範囲とするかを確かめておきたい観点をまとめました。同じデジタル認証アプリを扱う案件でも、求められる実装の深さは異なります。着手前に確認しておくと、契約範囲と実装範囲のずれを防ぎやすくなります。

    観点内容実装時の留意点
    実装範囲本人確認のみか、電子署名まで含むか契約前にクライアントとすり合わせる
    利用場面認証の入り口か、申請・契約の最終段階かフロー設計の順序に反映する
    エラー設計確認不成立時と署名不成立時の分岐それぞれ個別に案内文を用意する
    保守範囲API更新への追随・ログ保守継続稼働の案件かどうかを確認する
    図3:本人確認と電子署名の2つの機能
    本人確認と電子署名の2つの機能 デジタル認証アプリ 2つの機能を提供 本人確認 マイナンバーカードによる オンライン確認 認証の入り口で使われる 電子署名 署名用電子証明書による オンライン申請での署名 申請・契約の最終段階で使われる

    図の作成:Remogu編集部。デジタル庁「デジタル認証アプリ」の内容を整理したもので、統計データではありません

    本人確認と電子署名という2つの機能がどんな場面で使われているのか、次章で具体的なサービスの広がりを見ていきます。

    4. どんなサービスで使われているか

    本人確認や電子署名の仕組みを実装しても、それがどんな場面で使われるのかまでは案件情報だけでは見えにくいことがあります。デジタル認証アプリは、ECサイトやネットバンキング、自治体アプリ・行政手続など、官民の様々なサービスで利用されています5。利用の広がりを知っておくと、案件を選ぶときの視野が広がります。

    EC・ネットバンキング・自治体アプリ・行政手続

    利用されている場面は幅広く、ECサイトやネットバンキングといった民間サービスから、自治体アプリや行政手続まで及びます5。業種を問わず本人確認・電子署名という共通の課題を抱えるサービスに、同じ基盤が使われている形です。特定の業界に閉じた技術ではなく、複数の業種の案件で応用が利く経験として積み上げられる点が特徴です。

    公共性の高いID基盤に関わる意味

    行政手続にも使われる基盤である以上、実装には利用者の個人情報を扱う前提での注意が求められます。個人情報の取扱いについて断定できる範囲は限られますが、確認結果やログの保存範囲を丁寧に設計する姿勢は、どの案件でも共通して求められる観点です。公共性の高いID基盤に関わる経験は、認証・本人確認領域での実績として積み上がっていきます。

    複数の業種で同じ基盤の実装を経験することは、案件を選ぶ際の説明材料にもなります。「ECサイトでの本人確認実装」だけでなく「行政手続でのID基盤対応」まで語れると、参画先の幅は広がりやすくなります。

    図4:利用が広がる領域
    利用が広がる領域 官民の様々なサービスで利用 ECサイト オンライン決済の 本人確認 ネットバンキング 口座取引の 本人確認 自治体アプリ 住民サービスの 利用者確認 行政手続き オンライン申請の 本人確認・署名

    図の作成:Remogu編集部。デジタル庁「デジタル認証アプリ」の内容を整理したもので、統計データではありません

    利用の広がりが分かったところで、次章では実際に案件へどう関わっていくのか、導入の進み方とあわせて見ていきます。

    5. 導入の進み方と、案件への関わり方

    新しい認証基盤の導入は、着手から稼働まで長くかかるものだという印象を持たれることがあります。デジタル庁は伴走型の導入支援を提供しており、最短2か月程度でサービスインが実現した例もあります6。導入のスピード感を知っておくと、案件のスケジュール感もつかみやすくなります。

    伴走型の導入支援・最短2か月程度のサービスイン例

    デジタル庁による伴走型の導入支援を通じて、最短2か月程度でサービスインに至った例があります6。ゼロから仕様を検討する期間よりも、支援を受けながらAPI組み込みを進める期間の方が短く済む点は、案件のスケジュールを立てるうえでも参考になります。もっとも、期間は案件によって異なるため、着手前にクライアントとスケジュールをすり合わせておくことが前提になります。

    伴走支援の内容は案件ごとに異なりますが、エンジニア側は設計方針のすり合わせや、実装レビューへの参加という形で関わる場面があります。導入初期から関わることができれば、後工程の仕様変更にも対応しやすくなります。

    リモート中心でも関われる

    API組み込みや認証フローの設計は、画面越しの打ち合わせと資料でのやり取りが中心になりやすい工程です。現地への常駐が前提になりにくい領域とも言えます。Remoguでは、案件の90%以上がフルリモート可能です7。認証・本人確認まわりの実装経験を積んできたエンジニアにとって、場所にとらわれず参画先を選べる環境は、これまで培ってきたスキルを活かす選択肢を広げてくれます。

    ここまで見てきた本人確認・電子署名の実装経験は、参画先を選ぶ際の材料にもなります。

    6. まとめ

    ここまで、デジタル認証アプリが何を可能にする仕組みで、エンジニアがどこに関わるのかを見てきました。要点を振り返ります。

    • デジタル認証アプリは、デジタル庁が2024年6月にリリースした、スマホで本人確認を可能にする仕組みです1
    • エンジニアの入口は、サービスへの「デジタル認証アプリサービスAPI」の組み込みです2
    • 機能は本人確認と電子署名の2つに分かれ、実装範囲を案件ごとに確認する必要があります4
    • ECサイトから行政手続まで、利用は官民の様々なサービスに広がっています5
    • 導入は伴走支援で進み、最短2か月程度のサービスイン例もあります6

    認証・本人確認まわりのAPI実装経験は、こうした案件に参画する際の土台になります。積み上げてきた経験がどの案件に活きるのかは、実際の案件情報と照らし合わせてみないと見えてこない部分もあります。自分の実装経験と案件の要件を並べてみることで、参画後のミスマッチも防ぎやすくなります。まずはRemoguに登録し、自分の経験に合う条件から確かめてみることが、次の一歩になります。

    7. よくある質問

    デジタル認証アプリの案件では何を作ることになりますか

    案件で中心になりやすいのは、サービス側への「デジタル認証アプリサービスAPI」の組み込みです2。具体的には、マイナンバーカードによるオンライン本人確認のフロー設計が含まれます3。案件によっては、電子署名機能の実装まで範囲に含まれることもあります4

    どんな技術経験が活きますか

    Web APIの設計・連携経験や、認証フローの実装経験は直接活きる領域です。エラー処理やログ設計など、地味に見えて実装の質を左右する経験も評価されやすい部分です。特定の言語やフレームワークに限定されず、API連携の考え方が身についているかどうかが問われます。案件によっては、ID基盤や認証まわりのセキュリティレビュー経験も評価材料になります。

    本人確認と電子署名は何が違いますか

    本人確認は利用者が本人であることを確認する機能で、電子署名は利用者がその内容に同意したことを記録する機能です4。デジタル認証アプリは両方に対応していますが、案件によってはどちらか一方だけを実装範囲とすることもあります。着手前に、どちらまでを担当するのかを確認しておくと、要件のずれを防げます。

    リモートで関われますか

    API組み込みや認証フローの設計は、画面越しのやり取りで進めやすい工程です。前章で触れたとおり、リモートで進めやすい案件が中心になっています。ただし稼働形態は案件によって異なるため、参画前に条件を確認しておくことをおすすめします。参画後の稼働時間や連絡手段についても、案件ごとの取り決めを事前に確認しておくと安心です。

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    ※公開中の案件数は時期によって変わります。記事中の案件の傾向は執筆時点のものです。

    出典・参考情報

    *1 デジタル庁「デジタル認証アプリ」(2025年11月)
    *2 デジタル庁「デジタル認証アプリ」(2025年11月)
    *3 デジタル庁「デジタル認証アプリ」(2025年11月)
    *4 デジタル庁「デジタル認証アプリ」(2025年11月)
    *5 デジタル庁「デジタル認証アプリ」(2025年11月)
    *6 デジタル庁「デジタル認証アプリ」(2025年11月)
    *7 Remogu(株式会社LASSIC運営)公開情報:扱う案件の90%以上がフルリモート可能